社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

32 なぜマンホールが好きなのか?

f:id:yohhoi:20190324133841j:plain
f:id:yohhoi:20190324133510j:plain
f:id:yohhoi:20190324133527j:plain

 数年前から行く所々でマンホールの写真を撮るようになりました。コレクションと言うほどではないですが、撮ったマンホールのフォルダを制作し、保存しています。一つ一つをじっくり眺めると非常におもしろいです。僕がなぜマンホールが好きなのか。以下に述べていきます。

 

 まず、マンホールのデザインによって、その土地の様子、名所や名産がよくわかるからです。それを選んだその自治体のセンスもわかります。旅先でそれぞれのデザインを見る度に、旅をしていることを実感することができます。何のデザインかわからないときは「問い」を持ち帰ることができます。後で調べてみると、そのデザインの意味がよくわかります。納得します。後でも楽しめるということです。また、SNSで共有する楽しみもあります。このことは、逆に自治体にとってもPRの手段となっているようです。旅行者がSNSで拡散することによって、各自治体のいいPRにもなっているのですね。Win-winの関係とも言えます。

 

 そして、そのデザインそのものに興味があります。色がないものが多いが、たまに色つきのものも見かけます。それを見つけたときは心から嬉しくなります。その色使いも絶妙です。浮世絵の色彩美を彷彿させます。そこには日本人のもつ感性が凝縮されている感じがあります。

 もともとマンホールは、できるだけ地味に、道路になじむように作られていたらしいです。デザインマンホールが登場したのは1978年、カラー化が始まったのは1981年。カラーのマンホールは塗料が入るため溝が浅くなり、滑りやすくなります。安全性を確保するために、元のデザインにはなかった要素を加えることもあるそうです(凸凹をつけるなど)。このように、技術面においても目を見張るものがあります。その緻密さ、丁寧さは日本人だからこそのものではないかと感じます。日本人の「こだわり」、国民性が色濃く現れているのですね。

 

 マンホールは、一つの「芸術」だと感じています。そこにあるのが当たり前。きちんと機能も果たしている。しかし、その「当たり前」が美しい。一つ一つは奥深くこだわりがあり、その自治体の愛がいっぱいつまっている。

 

 そんなマンホールを、好きにならないわけがないのです(^_^)