社会のタネ

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33 4年生社会科「「マンホール」から見えるもの」

 さて、前回のマンホール記事に引き続き今回はマンホールの実践紹介です。

yohhoi.hatenablog.com

 

 4年生『わたしたちの県』単元。土地、産業、交通などを調べ、それぞれを結びつけて自分たちの県の特色を捉えることがねらいです。単元目標と単元計画は以下の通り。

 

【単元目標】

兵庫県のようすについて、我が国における兵庫県の位置、県全体の地形や主な産業の分布、交通網や主な都市の位置などに着目して、地図帳や各種の資料で調べ、白地図などにまとめ、兵庫県の様子を捉え、位置や地形、社会的条件などの地理的環境の特色を関連付けて考え、兵庫県の地理的環境の概要や47都道府県の名称と位置を理解できるようにする。

兵庫県の様子や47都道府県の名称と位置について、学習問題の解決に向けて意欲的に追究しようといている。

 

【単元計画】(全9時間)

①学習問題を立てる

『自分たちが住む兵庫県は、どのようなところなのだろうか?』

②学習計画を立てる

③土地の様子はどうなっているのだろう?

④交通の様子はどうなっているのだろう?

⑤道路や鉄道はどこまでつながっているのだろう?

⑥どのような農作物や工業製品が作られているのだろう?

⑦農作物や工業製品はなぜその場所で生産されているのだろう?

⑧⑨兵庫県紹介MAPにまとめる

★自分たちが住む兵庫県は北に山地、南に平野があり、平野に大都市がある。地形を生かした農業や昔ながらの工業が行われ、様々な都市は交通網でつながっている。

 

  • 本時のねらいと展開(6/9時間)

ねらい

兵庫県のマンホールについて調べることを通して、県の産業の特色を理解することができる。

[学習活動1]「どこのマンホール?」クイズに答える。

※マンホールについて説明。

T『どこのマンホールだと思いますか?』

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C「はさみ?」 C「外側はそろばんになっている!」

C「そろばんが有名な場所、聞いたことがある」

C「地図帳や資料集にそろばんが載っています」

T『◯◯さんは自分の経験から考えて、◯◯さんは資料から調べようとしていいですね』

※その他、姫路市、西宮市、香美町などをクイズに出す。

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T『つまり、マンホールのデザインを調べると、何がわかりますか?』

C「有名なもの」 C「特産品」 C「名物」 C「シンボル」

★マンホールを調べると、その市町の(特色)がわかる。例えば(小野市はそろばんの生産が有名で、日本一の生産量をほこっている)

 

[学習活動2]◯◯市(町)のマンホールデザインをノートに描く。

C「自分でもマンホールのデザインをしてみたいです」

T『では、オリジナル「兵庫県マンホール」をつくって、クイズ集会をしましょう。』

※直径10cm程度の円形カードを配布する。(ノートに描くでも可)

T『絵がうまく描けるかどうかではありません。その市町の特色を捉えているかどうかが大切です』

 

 

 

[学習活動3]マンホールクイズ大会を行う。

ルール

①まずはマンホールデザインのみを見せて答えてもらう

②ヒントを出したり、質問に答えたりしてもよい

③地図帳や資料集を持ち歩いてもよい

※クイズをつくる子は席でつくる。クイズ集会をやりたい子は立って行う。

→次時ではそれぞれ調べた産業と土地のつながりなどを関連づけて考えさせる。「なぜその産業がその場所で行われているのか?」ということを考えさせる。関連付けることで、地形や交通に合わせた産業の様子や工夫を捉えることができるからである。

 

 

  • 本授業のポイント

 クイズにする必要感があるため、「調べなさい」と言わなくても子どもたちは調べる。地図や資料を活用する技能を自然と身につけさせることができる。

 また、マンホールだけでなく、その他にもその県の特色を表すものがある。例えばゆるキャラである。ゆるキャラを使って市町をPRし、町おこしを行っている自治体も多い。自主学習などでさらに発展して調べることを期待したい。

 本稿では兵庫県を事例として扱ったが、どの都道府県でも汎用的に活用することができる。

ゆるキャラの実践は、村田辰明氏が実践している)