社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

120 聖火リレー

2020年東京五輪聖火リレーのルートが公表されました。

福島県からスタートし、全国47都道府県の857市区町村を巡ります。

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2019.6.2 読売新聞より

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2019.6.2 読売新聞より


聖火は東日本大震災や、世界遺産や名所などを通るわけですが、

「なぜそのコースのなのか?」

「なぜそこを通るのか?」

子どもたちに考えさせたいものです。

 

そして、兵庫県

姫路はもちろん三田にも!

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2019.6.2 読売新聞より

「選ばれる可能性は低い」と多くの市民が思っていただけに、喜びは大きいようです。

けっこう近所まで来るようなので、楽しみです。

 

 

 

 

さて、1964東京オリンピックのリレーコース。

国外ルートは以下のようになっていました。

アテネギリシャ)→イスタンブール(トルコ)→ ベイルートレバノン)→ テヘラン(イラン)→ ラホール(パキスタン)→ ニューデリー(インド)→ ラングーン(ビルマ)→ バンコク(タイ)→ クアラルンプール(マレーシア)→ マニラ(フィリピン)→ ホンコン(ホンコン)→ 台北チャイニーズ・タイペイ)と、11の中継地を経て、沖縄に到着。

 記録では海外聖火リレーの空輸総距離は1万5,508km。地上リレー総距離は732km(リレー総区間は870区間)、参加リレー走者は870人となっています。

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聖火リレー国外ルート:1964年8月22日(アテネ)~9月7日(沖縄)。 (第18回オリンピック競技大会・公式報告書より転載)

 

子どもたちに問います。

T「なぜ聖火リレーがこのルートになったのか?」

 

そうなのです。

日本が戦争をしていた国を通っているのですね。

このルートを通ることで、日本が真の平和国家に生まれ変わったことを諸外国に伝えようとしていました。

聖火リレーのコースからも歴史背景がみえてきます。

 

 

当時、国内における聖火リレーは全都道府県を回ることを前提に4つのコースが以下のように決定されていました。

第1コース 9月9日(水)~10月9日(金)
鹿児島 → 熊本 → 長崎 → 佐賀 → 福岡 → 山口 → 広島 → 島根 → 鳥取 → 兵庫 → 京都 → 福井 → 石川 → 富山 → 新潟 → 長野 → 山梨 → 神奈川 → 東京

第2コース 9月9日(水)~10月8日(木)
宮崎 → 大分 → 愛媛 → 高知 → 徳島 → 香川 → 岡山 → 兵庫 → 大阪 → 和歌山 → 奈良 → 京都 → 滋賀 → 三重 → 岐阜 → 愛知 → 静岡 → 神奈川 → 東京

第3コース 9月9日(水)~10月7日(水)
北海道 → 青森 → 秋田 → 山形 → 新潟 → 群馬 → 埼玉 → 東京

第4コース 9月9日(水)~10月7日(水)
北海道 → 青森 → 岩手 → 宮城 → 福島 → 栃木 → 茨城 → 千葉 → 東京

 この4コースの空輸総距離は2,692km、地上リレー総距離6,755km(リレー総区間4,374区間)、参加リレー走者は10万713名と記録されています。

 

そして、最終聖火ランナーは当時19歳の坂井義則さんでした。

子どもたちに問います。

T「なぜ坂井さんが最終成果ランナーに選ばれたのでしょう?」

有名な陸上選手だったのはもちろんです。

坂井義則さんの生年月日に秘密があります。

 

広島県1945年8月6日生まれ

 

C「あ、原爆が投下された日だ」

C「それって平和になったということの現れなのかな」

 

人々の思いや願いが現れるのがオリンピックです。

オリンピックを通して、戦後日本は平和で民主的な国を目指し、国民が共に平和を目指して歩み出したことを理解することができます。

 

 

今、2020年オリンピックに向けて各分野で盛り上がりを見せています。

オリンピックを通じて考えられることは、大人も子どもも共に多くあると思います。

 

そして、オリンピックは教材の宝庫。

オリンピックを教材にした社会科授業、いろいろと考えられそうでワクワクします(^_^)