小学校の歴史学習は、学習指導要領において「人物の働きや代表的な文化遺産を中心に」展開するように指示されています。
人物を扱うことで、子どもたちは様々な共感を抱き、イメージ豊かにその人物や時代に迫ることができると考えられます。
小学生の発達段階を考えて、子供が日本の歴史に対する興味・関心をもち、歴史を学ぶ楽しさを感じることを大切にしています。
ただ、「人物について考える」だけの学習では十分とは言えません。
人物の働きを中心に学習しますが、人物の言動や思想、その環境などを通して歴史的事象を読み取ったり、その時代の特色を読み取ったりします。
あくまでも、歴史的事象の意味や時代の特色を捉えさせるということです。
つまり、人物の働きという目に見える事象から、その意味や特色などの目には見えない事象を導き出すということが大切なのです。
また、歴史人物は、その当時の人が立ち向かわなければいけない問題に独自の見方や考え方をもって問題解決をしようとしてきました。その見方や考え方や業績などは、今わたしたちの目の前にある問題解決のヒントになるはずです。
歴史人物の生き方から学ぶべきことは多くあると考えられます。
そして、歴史の人物が歴史をつくってきた事実を踏まえ、これから自分たちも歴史の担い手になっていくことを自覚させることも大切です。