社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

918 「学習形態」について考える

 



『現代の学習形態』によると、学習形態という語は元々「主体」「内容」「人間関係」といった構成要因として捉えられていました。
つまり、単なる外的な組織概念だけではなく、内的な方法概念でもありました。
組織概念のみが目立つようになった理由は、学習過程の改善が進む中で、組織概念と方法概念が結びつくようになったことが考えられます。
学習形態について分類する際、組織概念が前面に出るようになり、外的な組織概念的側面が一般的な学習形態と捉えられるようになりました。
1980年代、教育方法が進むにつれ組織的形態も多様化していき、より外的な側面が前面に出るようになりました。
 
 個別最適な学びを考える上で、学習形態について語られることが多くなりました。
その際、危惧することは、外的な組織概念による学習形態である3つの区分(「個別」「小集団」「一斉」)だけで検討されることです。方法概念としての「主体」や「内容」との結びつきを踏まえて検討、議論する必要性を感じています。
無論、それらを踏まえた授業づくりとしての「学習形態」を考えることは必須でしょう。