社会のタネ

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1231 10.すべての子どもを輝かせる

子どもの「複線型の学習」を支えるICT活用と教師の役割

10.すべての子どもを輝かせる

 

  『静かな子どもも大切にする: 内向的な人 の最高の力を引き出す』という書籍がある。 人と会ったり話したりすることは楽しいけれ ど、その後は自分の時間が必要。人とかかわる仕事をしているけど、時にはひっそり一人 で過ごしたい。一日の終わりには、仲間と集 まって何かをするよりも家でゆっくりしたい。 このような「静かな人」とされる子どもも力 を発揮できる環境のつくり方や、コミュニケ ーションの構築の仕方が紹介されている。本 書の中にある「外交的な人は閃光を放ち、内 向的な人は寂光を放つ。外交的な人は花火で、 内向的な人は暖炉の灯」というソフィア・デ ンブリングの言葉が印象的である。

   ICT端末の普及、GIGAスクール構想下に おける授業では、このような静かな子達を輝 かせ、豊かにするためにもあると強く感じて いる。このあたりは、GIGA(Global and Innovation Gateway for All)の「for All」 に込められている「誰一人取り残すことのな い」という理念につながる。実際、「私は発 表することは苦手だけど、書くことは好きな ので、書いて表現できることが嬉しいです」 と言う子どももいる。

   ICTが子どもの学びを促進すると共に、ど の子も幸せにするためのツールとなることを 強く願う。時代や道具が変わっても、すべて の子どもの幸せにつなげるために授業がある ことを忘れてはいけない。

 

  

〈参考文献〉

クリスィー・ロマノ・アラビト 著, 古賀洋一,山㟢め ぐみ,吉田新一郎 訳(2021)『静かな子どもも大 切にする: 内向的な人の最高の力を引き出す』新 評論

 

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ちなみにこちらはpdfで見ることができます。

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https://www.jfecr.or.jp/cms/zaidan/publication/pub-data/kiyou/r05_52/kiyou52.pdf