社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

1965 新年度を豊かに迎える

★明日の20時が申し込み締め切りです。

 
1年間、豊かな社会科授業をするために、何が大切なのかを「ゴールイメージ」と「授業開き10の原則」をもとに「具体」で話します^_^
お土産もしっかり用意します。
とりあえず
 ・社会科授業づくりで大切なこと
・社会科授業づくりと学級づくりのつながり
・Less is moreの社会科授業のあり方
・ゴールの姿から見据える方法
・実際の授業開き〜4月の具体の様子
・全学年内容を俯瞰する手立て
あたりは、お話しようと考えています。
新年度、ちょっと社会科の授業づくりや社会科を通じた学級づくりに力を入れようと思われている方、ぜひご参加ください^_^

 

1963 ロケットスタートシリーズ 社会科

授業技術シリーズものの「社会科」のページに書かせていただきました。
社会科は、局面に特化した指導法というよりも、「社会科のこの学年のこの単元で何を教えるのか」に焦点をあてて執筆しました。
その単元で何を押さえるべきかが明確でないため、多くの方はそこに困っていると推測したからです。
例えば、4年生「くらしをささえる水」や「ごみはどこへ」では、「公共」という視点を子ども達にもたせること、などです。
そのポイントを押さえた授業の一場面を紹介しています。
「絶対成功する」という文言はぼくはあまり好きではないですが、少なくとも少しは社会科の各学年を俯瞰し、要所をおさえやすくなるのではないかと考えています。
執筆は、
佐野陽平さん(大阪)
眞島良太さん(釧路)
澤田康介さん(釧路)
と共に行いました。
主に、3年生を佐野さん、5年生を澤田さん、6年生を眞島さんに担当していただきました。
僕は4年生と、各学年に少しだけ書かせていただきました。
共に書かせていただいて勉強になりましたし、楽しかったです^_^

よろしければ手に取られてみてください^_^
新学期の準備にいかがでしょうか?

3年
https://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-477321-9




4年
https://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-477410-0



5年
https://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-477514-5



6年
https://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-477623-4

 

1962 言葉がけの作法

本日よりAmazonでも販売開始です。

素敵な仲間たちと書かせていただきました。

手にとっていただけると幸いです^_^

よろしくお願いいたします。

 

www.meijitosho.co.jp

 

以下、目次。

はじめに
第1章 子どもの主体性と言葉がけの重要性
1 子どもの主体性とは何か
1 「主体的」とは
2 学術的に見る「主体性」 3層に分けた主体的な学習スペクトラム
3 子どもの主体性と教師の働きかけ
2 子どもの主体性を育む教育の意義
1 子どもの主体性を育む教育の重要性
2 主体性を育む教育がスキルや資質の発展に与える影響
3 教育制度やカリキュラムにおける主体性の重要性
3 言葉がけが主体性に与える影響
1 教師の言葉が子どもの主体性に与える影響
2 教師の言葉がけの留意点
3 言葉がけのための3つの心得
第2章 子どもの主体性を育む言葉がけの基本理念
1 子どもの見取りと言葉がけ
1 子どもの見取り
(1) 子どもの「見取り」とは
(2) どのように見取るのか
2 見取りと教材の関係
3 見取ったその先を見る
4 見取りと言葉がけはセット
2 言葉選びのポイント 一つ一つの言葉を大切に考えながら
1 言葉選びのポイント
(1) 言葉のひき算で簡潔に
(2) 子ども目線で,イメージがわく言葉を
(3) 響きのよい言葉を
(4) 相手を理解しようとし続けることこそ
2 選んだ言葉を子どもに届けるには
(1) 主語は「わたし」。決めるのは「あなた」。
(2) ヒドゥンカリキュラムを意識する
3 子どもと同じ目線でのコミュニケーション
1 尊敬や信頼でつながり合う
2 対等なまなざしで子どもと学び合う
3 子どもの心に響く言葉がけ
(1) Iメッセージが子どもの心に響く
(2) 教師の自己開示が子どもの心を開く
4 ほめ方と励ましの言葉がけの工夫
1 「ほめる」「励ます」とは
2 なぜ「ほめる」「励ます」のか
(1) 子どもたちが人として成長していこうと思えるために
(2) 子どもたちとともに成長するために
(3) 子どもたちの主体的・対話的で深い学びのために
3 「ほめる」「励ます」ときの工夫
(1) 何でもない行動にまなざしを向ける
(2) 周囲の子どもたちとのかかわりの中で
4 子どもはどの子も星
5 勇気づけとポジティブなフィードバック
1 勇気づけとは
(1) 気力を与える勇気づけについて
(2) 人を育てる勇気づけについて
2 勇気づけの在り方
(1) 気力を与える勇気づけ
(2) 人を育てる勇気づけ
6 大切なフォローの言葉がけ
1 フォローとは
(1) 教室に安心感を生み出すフォローについて
(2) 人を育てるフォローについて
(3) 視座の転換を促すフォローについて
2 フォローの在り方
(1) 教室に安心感を生み出すフォロー
(2) 人を育てるフォロー
(3) 視座の転換を促すフォロー
7 子どもに任せる言葉がけのアプローチ
1 幼年期で育まれてきた主体性
2 「放任」と「任せる」は違う
3 待つことの大切さ
4 任せることは子どもの成長を信じること
第3章 子どもの主体性を育む言葉がけのパターンと実践
1 学級経営における言葉がけ
1 学級経営において大切なこと
2 実践事例
(1) つながり合い,認め合える学級を目指すための言葉がけ
(2) みんなのことをみんなで話し合ってよりよいものに変えていく学級を目指すための言葉がけ
(3) 友だちの成長も自分事のように喜べる学級を目指すための言葉がけ
2 学習における効果的な言葉がけ
1 授業中に教師が使う3つの言葉
2 対話型の授業はフリ・オチ・フォローからなる
3 「ねうちづけ」によるフォロー
4 「攻め」の授業から「受け」の授業へ
5 「ねうちづけ」の言葉がけを意識した授業の在り方
(1) 授業冒頭の「ねうちづけ」で教室の空気をあたためる
(2) 「前フリ」による「ねうちづけ」で安心感ややる気を高める
(3) 対話中の「ねうちづけ」で対話を活性化する
(4) 点ではなく,線の「ねうちづけ」で学び方を身につけさせる
(5) 教科の見方・考え方を「ねうちづけ」,深い学びにつなげる
3 学校行事における言葉がけ
1 主体性を育む学校行事の指導のポイント
(1) 行事指導の問題点
(2) 指導の前に
2 学校行事をきっかけに変わった たけし君の場合
3 主体性を育てる言葉がけのポイント
(1) 言葉がけのポイント1 「背中を押す言葉がけ」
(2) 言葉がけのポイント2 「ゴールイメージを共有する言葉がけ」
(3) 言葉がけのポイント3 「ふり返りと評価の言葉がけ」
4 生活指導における言葉がけ
1 生活指導において大切なこと
2 生活指導の在り方
(1) 子どものよいところを見取り,価値付ける言葉がけ
(2) 子どもに思考させる,自己決定させるやりとり
(3) 受けを大切にした言葉がけ
5 気になる子へのサポートと言葉がけ
1 サポートと言葉がけの前に
2 気になる子も含めて,一人ひとりが成長できる場に
(1) 一人ひとりちがっていいという土台をつくる
(2) 友だちを見る目を育てる
3 気になる子への実際の言葉がけとサポート
6 視点を変えた言葉がけ
1 東井義雄と臼田弘蔵のエピソード
(1) ひっくり返したバケツ
(2) かぼちゃの顔
2 視点を変えて気づかせる
3 エピソードからの考察
(1) 「指導」と「理解」のバランス
(2) 自分自身を問い直すこと
(3) 環境の整備と子どもたちの主体性
4 育成の心と生活の土台

1961 人間の生きざまの追究

教材としての具体的な人の生きざまと、現実としての子どもの具体的な生きざまがぶつかって抵抗となり、その抵抗を通じて子どもの生き方が揺さぶられながら形づくられていくものと考えます。
社会科が、人間の生きざまの追究を主たる問題とする教科ではないし、徳目だけで終わらせる教科ではないのはそうだけど、でもやっぱり僕の社会科実践はこのあたりが柱にもなっていると感じています。

 

1959 「関社研」第3回オンライン模擬授業

1週間後です。
大村龍太郎さんをゲストにお招きしてのオンライン模擬授業をさせていただきます。
といいますのも、先日実際にうちの教室で大村さんに参観していただきました。
その授業内容を模擬授業いたします。
それも含めてご指摘、ご意見いただくという企画です。
 よろしければご参加ください^_^

1958 教科書にならなかった教科書

 「教科書にならなかった教科書」とは、1956年11月から1959年秋までの約3年間に渡って梅根悟と上田薫らによって編纂されたものです。文部省の検定に合格しなかったにもかかわらず、教育の方法と目的について貴重な洞察を提供するものでした。

 この教科書は、問題解決学習を促進することを目的としており、子どもにヒントと資料を提供して自ら問題解決に取り組む機会を与えていました。内容は、普通の教科書(12ページ程度)に比べて詳細で、一つの単元が約26ページに及ぶ充実したものでした。これにより、子どもは内容に没入しやすく、読んでいるうちに次第に疑問が湧き、自ら探究する動機付けがされる設計になっていました。具体的な内容とエピソードが豊富に盛り込まれ、リアルに描かれた事例を通じて、子どもが自ら追究を深めるきっかけを与えていました。

 また、各単元の終わりには「わたしたちの研究」という項目が設けられ、これは単なる付け足しではなく、むしろ社会科学習がそこから始まるという新しい学習の進め方を示唆していました。これは、学びを子どもの能動的な探究に基づくものと捉える教育観を反映しています。

 梅根と上田の教科書観は、戦後初の文部省著作社会科教科書『土地と人間』に基づいていました。この教科書観は、教科書の内容だけで教育が完結するものではなく、単に暗記させるものでもないという考え方に立脚しています。この教科書を子どもの参考書の一つとして扱い、より広い知識と理解の基盤を築くことを望んでいました。

 この「教科書にならなかった教科書」が示すのは、教育内容の深化と学習方法の革新に向けた試みです。検定に引っかかり、正式な教科書として採用されなかったとはいえ、その内容とアプローチは、現代の教育現場でも重要な示唆を与えるものです。学習者が能動的に関与し、自ら学びを深める機会を提供することの価値を、改めて考えさせられます。

1956 そのものの「質」

個別学習でも、
グループ学習でも、
自由進度でも、
応答型一斉授業でも、
 講義一斉型授業でも、
何でもその質が高くて子どもに有意味であれば、それでいいんですよね。
逆に言えば、どんな形式でも質が担保されないものは、やっても子どもにとってあまり意味がないってこと。
だから、質を高めるために自身の「得意」を活かして工夫する。
教師の得意と、目の前の子どもの実態から考えて、おもろがれることを「自分の責任」でやればいいだけ。
大切なのは、「質」。
上位概念や理念だけしっかりと共有し、あとは形にしばられず、おもろがれることを楽にやりたいよねー。
…と、そんな話をしました。