社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

「つまずき」シリーズ

997 「つまずき」を考える

社会科における「つまずき」について、より多面的に多角的に総合的に捉えていきたいと思っています。 それを突き詰めることが、新しい授業づくりのヒントになると感じています。

349 形成的評価を意識して自分の指導を見直す

yohhoi.hatenablog.com こちらの実践、実は自分自身が感じたつまずきから生まれました。 ここは、私自身も教えるのが苦手な場所でした。 それぞれのグラフの読み取り方を教え、実際に気候区分の小テストを行いました。 結果は散々です…。 「これはだめだ」と…

300 3段構えの指導(「つまずき」シリーズ15)

授業UDの考えの中に、「3段構えの指導」というものがあります。 「3段構えの指導」とは、授業内における「全体指導の工夫」を通して学級の全ての子どもが楽しく「わかる」「できる」ようにすると共に、集中の持続や学習内容の理解に困難な子どもに対して「…

291 「つまずき」から深める(「つまずき」シリーズ14)

「つまずき」から深める 教師が「つまずき」を取り除く、「つまずき」を回復させるだけでは十分ではありません。 子どもたちが自分自身で「つまずき」を捉え直し、克服していく必要があります。 しかし、「つまずき」の捉え直しは決して容易なものではありま…

289 「つまずき」を回復させるための評価(「つまずき」シリーズ13)

【「つまずき」を回復させるための評価】 概念的知識の獲得は、思考を働かせるその過程が大切です。 結果だけでなく、その過程を重視することで子どもたちの認識も深まります。 しかし、その過程において子どもたちがつまずく場面が多いということは、今まで…

282 深化し発展する言葉(「つまずき」シリーズ12)

③深化し発展する言葉 子どもたちの思考が深化し、発展する言葉があります。 「逆説」 「順接」 「対比」 「補助」 「添加」 です。 それぞれ、 「でも(逆説)」 「だから(順接)」 「それとも(対比)」 「なぜなら(補助) 「また(添加)」 という言葉に…

281 「例えば」「つまり」を価値づける(「つまずき」シリーズ11)

しかし実は、子どもたちは授業の中でもこれらの言葉を意外とよく使っています。 その瞬間を教師がしっかり価値付けることが大切です。 「「例えば」を使ってたくさん事例を出せましたね。こうやってたくさん事例を出してくれるとみなさんどうですか?」 「「…

278 具体化する「例えば」と抽象化する「つまり」(「つまずき」シリーズ10)

③ 子どもの言葉に着目する 上図のように、日常の世界と科学の世界を往還することで子どもたちの思考力がきたえられ、認識も深まります。 しかし、この往還が子どもたちにとって難しいのです。 特に、日常の世界から科学の世界へのぼろうとする時に多くの子ど…

274 発問の間口を考える(「つまずき」シリーズ9)

〈3 発問の間口を考える〉 「なぜ〜?」や「どのように〜?」など、間口の広い発問の場合、問いと答えの距離が遠くなることがよくあります。 問いと答えの距離が遠すぎて、何を答えたらいいのか分からなくなる子が想定されます。 いきなり間口の広い発問をす…

273 問い方を変える(「つまずき」シリーズ8)

〈2 問い方を変える〉 「なぜ?」を使わずに「なぜ?」を問うのと同じように概念的知識を獲得できる手立てについて考えました。 例えば、「なぜスマート農業に取り組むのか?」と問うことで、スマート農業の よさを引き出すことができます。 それをそのまま…

270 「複文型の問い」で問う(「つまずき」シリーズ7)

〈1「複文型の問い」で問う〉 「なぜ〜?」という問いに答えやすくするための手立てが必要です。 そこで考えたい問いは、「複文型の問い」です。 「複文型の問い」とは、複数のものを対比させることによって生まれる問いです。 「Bは〜であるのに、なぜAは…

268 「なぜ〜?」が難しい理由(「つまずき」シリーズ6)

〈「なぜ〜?」は難しい〉 しかし、この「目に見える事実」から「目には見えない意味や特色」を見出すときに子どもたちの多くが「つまずき」を感じるのです。 そこには原因と結果をつなげて考える「因果思考」が働くからです。 「なぜ〜?」の問いは、何に対…

267 見えるもの→見えないもの(「つまずき」シリーズ5)

思考活動の「つまずき」に関して述べていきます。 (1) 見えるもの→見えないもの 社会科は、一言で言えば「見えないもの」を見えるようにする教科だと言えます。 社会的事象の見えない意味や特色を見出すことが社会科の本質とも言えます。 〈「どのように…

265 自分ごととして捉える(「つまずき」シリーズ4)

子どもたちの興味関心に対する「つまずき」を捉える時に、「身近になる」ということを考えることが大切です。 子どもにとって「身近」とはどういうことでしょうか。 社会的事象を自分ごととして捉えるときに、「身近」になるのではないでしょうか。 しかし、…

262 興味関心の「つまずき」に関して(「つまずき」シリーズ3)

① 興味関心のつまずき ② 思考活動のつまずき ③ 認識のつまずき のうち、①の「興味関心のつまずき」から考えてみたいと思います。 興味関心に関する「つまずき」を軽減するために、まずは社会科授業に対する抵抗を少なくすることが大切です。 社会科をあまり…

258 「つまずき」に対して(「つまずき」シリーズ3)

①社会科における配慮事項 ただでさえ難しさのある社会科です。 困難さをもつ子どもたちにとってはより「つまずき」を感じる教科にもなりかねません。 学習指導要領では、指導計画作成上の配慮事項に「障害のある児童などについては、学習活動を行う場合に生…

257 社会科における子どもの「つまずき」とは(「つまずき」シリーズ2)

社会科における「つまずき」はどのようなところで見られるのでしょうか。大きく3つに分けてみます。 ① 興味関心のつまずき ② 思考活動のつまずき ③ 認識のつまずき です。 一つずつ説明していきます。 ①〈興味関心のつまずき〉 「社会科は暗記ばかりしてい…

255 「社会科」という教科における「つまずき」を考える(「つまずき」シリーズ1)

最近、 社会科における「つまずき」とはどういうものがあるのだろうか? 「つまずき」を回復させるにはどうしたらいいのか? そもそも「つまずき」を感じさせないようにするためにはどうしたらいいのか? でも、「つまずき」を生かすことがやっぱり必要では…