社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

901 「用語」のあいまいさ

「用語」があいまいであることに対する無自覚は、実践自体をあいまいにすることにつながることもある。 意識したいものです。

900 経験と言語と知識

経験との結びつきが希薄になる「言語主義」や「はい回る経験主義」なんて揶揄されないように、大切にしたいこの関係。

899 概観してから具体へ

概観してから具体へ。 全学年における社会科のポイントです。

898 UDL授業での教師の役割

UDL授業での教師の役割は、以下の4つが考えられます。 ① カリキュラムをデザインすること ② 複数の選択肢(オプション)を用意すること ③ 判断や選択の方法を教えること ④ フィードバックを行うこと 教師は、UDLの三原則に基づき、柔軟性をもってカリキュラ…

897 フィードバック

フィードバックとは、「形成的評価による学習の改善に役立つ評価」と捉えることができます。Hattie & Timperley(2007)によって、フィードバックが適切に機能する四つのレベルが明らかにされています。 課題を明確にすることに対して機能するタスク…

896 UDLを支える足場的支援

足場的支援とは、問題解決の際に有能な他者の支援を得ることで、支援がないときよりも難易度が高く複雑な問題にも取り組むことができるようになることを意味する概念です。背景には、ヴィゴツキーの発達の最近接領域(ZPD)があります。 足場的支援は、問題…

895 個別最適な学びとUDLは親和性が高い

UDLは多様な学習者に対して学び方や教材などの様々なオプションを準備します。 授業UDは多様な学習者みんなが学びやすくするための手だてを考えて授業デザインします。授業UDの取組の中にもUDLのオプション的な発想もあります。 「どちらがよいか?」という…

894 生活科における深い学びとポイント

気付きの質を高めること、本当に大切。 こういうのを考えていたら、低学年での学びがほんまに勝負だなって感じます。

893 生活科はなぜ「働かせる」のではなく「生かす」なのか?

子どもが無意識的、無自覚的に見方・考え方を用いるからこそ、その場面を教師が見取ることが重要になります。

892 「社会的事象の見方・考え方」を働かせる授業

① 学習問題(課題)と毎時間の問題(課題)における問いはどのようにつながり、どのように特色や意味に迫っているか、あるいはどのように社会への関わり方の選択・判断につながっているかなど、単元を通した問いの構成を工夫して、子供が社会的事象の見方・…

891 社会的な見方・考え方を働かせる

「社会的見方・考え方」を子どもが自ら「働かせる」ことが肝要になります。 「社会的な見方・考え方を働かせる」とは、空間的な視点、時間的な視点、社会システムの視点に着目し、比較や分類、関連付けたりしながら思考することで、社会的事象の様子や仕組み…

890 「・」の意味を考える

「社会的な見方や考え方」ではなく、「社会的な見方・考え方」です。そもそもなぜ「社会的な見方・考え方」は「や」ではなく「・」なのでしょう。 「・」は「、」ではなく、「・」なのでしょう。 「、」や「や」では「見方」と「考え方」がそれぞれ独立し、…

889 「見方・考え方」を捉えて授業に臨む

この時期、それぞれの教科の「見方・考え方」を再度整理して授業・学習を進めることが大切だと感じています。

888 生活科と社会科の「まち探検」の違い

「違い」を把握して活動したいものです。

887 綴方研究史

骨太研修の書。 これから何度も見返すことになりそうです。

886 戦後社会科を簡単に整理

■戦後社会科と問題解決学習 「今後の教育、特に社会科は、民主主義社会の建設にふさわしい社会人を育て上げようとするつもりであるから、教師はわが国の伝統や国民生活の特質をよくわきまえていると同時に、民主主義社会とはいかなるものであるかということ…

885 戦後の子ども研究

子ども研究として重要な一冊が、『現場の児童研究』です。 本研究の対象となったのは、終戦前後に生まれた子どもたちで、衣食住にも事欠いている状態でした。 ただ、子どもたちは、自由に子ども自身の世界にひたりきっていました。 だからこそ、子どもたちの…

884 内からの理解

表面上に表れる事実だけが真実ではない。その子の内面(その子の世界)に近づく必要がある。平野(1994)は、「内からの理解」が必要だと主張し、次のように述べている。 「内からの理解は、その人になったつもりで、その人と同じ立場に立ってその気持ちを理…

883 子どもを見取るための教師の働きかけ

見取るための教師の働きかけが重要だと考えられる。 ・問いかける ・訊く ・促す ・環境を整える ・調査する ・観察する ・面接する ・傾聴する 子どもをさぐろうとする教師の構えが必要となる。それがあるからこそ子どもの姿や学びの事実に目が留まるように…

882 子どもの見取り方

子どもの思考や感情は子どもの内面の動きなので目には見えません。 外面に表れた事実を根拠としなければなりません。 例えば、 などが考えられます。 例えば、しぐさにしても、次のようなことが考えられます。 ・首をかしげる(疑問に感じる) ・目を開く(…

881 手応えとしての理解

蜂屋慶(1985)は、子ども理解を客観的科学的理解として子どもを「正しく知る理解」と、主体的抵抗的理解としての「手応えとしての理解」に分けています。 客観的科学的理解とは、テストや調査、面接など、原因―結果の論理から、子どもを客観的に理解しよう…

880 子どもを見取る際の注意点

子どもを見取る際の注意点について、平野朝久(2013)『続 はじめに子どもありき』学芸図書.を参考にまとめてみました。

879 子どもの「見取り」

先日、鼎談させていただいた中で、子どもの「見取り」ということが話題になりました。 「子ども理解」とか、「子どもを見取る」とか、けっこう普通に使っているけど、その意味をちゃんと言語化できていないなと反省しました。 そこで、色々と文献を漁り、自…

878 「個別最適な学び」を実現する13の勘所

「個別最適な学び」を実現するにはこの13のポイントがあると考えています。 「個」の学びを豊かにする13のポイントと言い換えてもいいかもしれません。 このことについては、すでにある程度まとめたので、また論じていきます。

877 学びほぐし

先日、ある学習会で、次のような発言をされた方がおられました。 「個別最適な学びなど、新たな教育用語がどんどん入り、教育界がめまぐるしく変化していることを感じる。今まで30年以上経験して獲得してきたもの(一斉授業のノウハウ等)を放棄しなければい…

876 不毛な二項対立から抜け出す

教育の世界にも多くの二項対立的な考え方が存在します。 一斉授業か個別学習か 履修主義か修得主義か デジタルかアナログか オンラインか対面か 紙か端末か 認知能力か非認知能力か ゆとりか詰め込みか 系統主義か経験主義か…。 数え上げれば切りがありませ…

875 「当たり前」を疑う

個別最適な学びを実現し、「個」の学びを豊かにするために、今まであった「当たり前」を疑うことが必要ではないかと考えています。 例えば、「板書」や「発問」や「授業案」など、今まで教師側がもっていたものを教師の専有物にしないということです。 教師…

874 子どもの裁量権

もともと子どもは様々な学び方で学んでいます。 しかし、学校では前を向いて教師の発話に耳を傾け、教師の指示で発表し、話し合い、ノートに書く。 これが当たり前のようになっています。 そのような中、板書を自分たちで書いたり学ぶ場所を選んだり、少し自…

873 個別学習は「発想」

個別学習が方法論として語られることが多くなっている気がします。 しかし、個別学習の本質は形態にあるのではなく、その「発想」にあります。 一見整然としている授業、生き生きとしているように見える授業でも、子どもの中ではそうでもない授業はよくあり…