2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧
たった80pの小さな書籍。 僕がここから学んだのは教師の「笑顔」と「表情」、そして「しぐさ」です。 まあ、豪快すぎというぐらいの笑い。 素敵です。 また、子どもたちの表情もいい。 それを見るだけでも本書の価値はあります。 「バスの運転手」は超有…
大熊窯の大上巧氏は今も個人的に懇意にしていただいています。 最初は教科書がきっかけでした。 T社の4年生教科書に掲載されていたので、丹波立杭の窯元「大熊窯」まで行きました。 快く迎えてくださったことを覚えています。 そこから何度も通うようになり…
オンライン授業がはじまり、YouTube動画配信授業ではじめにつくった授業です。 5年生の授業開きにあたる授業です。 オンラインの授業は、リアルな授業との違いを意識しながらつくっています。 今回は、学習で学んだことを元に、さらに発展的な内容に取り組…
滋賀県高島市新旭町針江。 この地域には日本でも珍しい水の文化がある場所です。 比良山系に降った雪、雨が伏流水となり各家庭から非常に綺麗な水がコンコンと湧き出ます。 針江では湧き出す水のことを生水(しょうず)と呼んでいます。 針江の人々はこの水…
群馬県嬬恋村。 キャベツの生産日本1の地。 そこでは「キャベツマラソン」が行われています。 普通、マラソンは冬場を中心に開催されます。 しかし嬬恋村のキャベツマラソンは7月の初夏に行われます。 子どもたちに伝えると 「なぜ夏にマラソンができるの…
「スマート農業」では、ロボット技術や情報・通信技術を導入して持続可能な農業を目指しています。 超省力・高品質生産を可能にし、食料生産の課題解決となり得る可能性を感じさせることができる教材です。 5年生の「これからの食料生産」の小単元で使えま…
新聞から見つけた教材です。 「なぜ姫路でマッチ産業が盛んになったのか?」 追究していくと、歴史的にも地理的にも、そして関係的にもおもしろい教材です。 4年生の地域の地場産業の授業ではもちろん、5年生の国土の気候の授業でも使えます。
「つまずき」から深める 教師が「つまずき」を取り除く、「つまずき」を回復させるだけでは十分ではありません。 子どもたちが自分自身で「つまずき」を捉え直し、克服していく必要があります。 しかし、「つまずき」の捉え直しは決して容易なものではありま…
ことの始まりは『波の上のキネマ』増山実(2018)を読んだことからです。 小説自体は非常に楽しく読むことができました。 その中には自分が知らない事実がたくさんありました。 西表島の炭鉱の話などその最たるものです。 そんな話をネット上でしている時に「…
【「つまずき」を回復させるための評価】 概念的知識の獲得は、思考を働かせるその過程が大切です。 結果だけでなく、その過程を重視することで子どもたちの認識も深まります。 しかし、その過程において子どもたちがつまずく場面が多いということは、今まで…
ある方が、本書と『授業づくりの発想』藤岡信勝(1989)を「教授学」の書として取り上げて紹介されていました。 ちなみに藤岡氏の書籍については以前にも書いています。 yohhoi.hatenablog.com 改めて本書を読み返してみても、学ぶべきことが多い書です。 著者…
「多角的に考える」ということは、それぞれの立場から考えるということです。 「多角的」に考えさせるポイントは「主語」を明確にすることです。 「生産者は…」「消費者は…」「情報を発信する側は…」「農民は…」「武士は…」等です。 立場で考えさせるのです…
選択・判断させることで、自分たちとの生活との関わりを関連付けて考えさせることも大切です。 この選択・判断は、単元の中での概念的知識の積み上げ方の違いによって質も変わってきます。 ちなみに、小学校学習指導要領(平成29年告示)解説社会編22ペー…
〈いかす場面〉 まとめを生かして、さらなる学習の発展が期待できます。 例えば、一般化を図ったり、選択・判断をさせたりする方法です。 私は、この「いかす場面」が非常に重要だと感じています。 これがあるのとないのとでは、学びも大きく変わります。 今…
〈まとめる場面〉 単元のまとめの時間です。 子どもたちが自分の学びをまとめ、ふり返るための時間です。 ここでは、学習問題をふり返り、達成できたのかを自己評価する場とします。 また、自分の学びのプロセスと、得た知識、学び方が表現されるようにした…
社会科の様々な教材を写真と共に紹介していきます。 第1回目は「とくし丸」。 ことのはじまりは、一冊の小説との出合いでした。 森沢明夫氏の『かたつむりがやってくる たまちゃんのおつかい便』。 「買い物弱者」をテーマにした心温まる感動作品です。 森…
③深化し発展する言葉 子どもたちの思考が深化し、発展する言葉があります。 「逆説」 「順接」 「対比」 「補助」 「添加」 です。 それぞれ、 「でも(逆説)」 「だから(順接)」 「それとも(対比)」 「なぜなら(補助) 「また(添加)」 という言葉に…
しかし実は、子どもたちは授業の中でもこれらの言葉を意外とよく使っています。 その瞬間を教師がしっかり価値付けることが大切です。 「「例えば」を使ってたくさん事例を出せましたね。こうやってたくさん事例を出してくれるとみなさんどうですか?」 「「…
「古典実践」を…ということでこの書籍。 というか、超資料集ですね。 届いた時はあまりの重厚さに驚きました(^_^;) さて、本書の中には「西陣織」「水害と市政」「村の五年生」「福岡駅」等…。 今や伝説とされているような古典実践が数多く詳細に記されてい…
古典実践を読み解いていくのがおもしろいです。 『村の五年生』が出版されたのが1954年。 正に戦後教育。 村の封建制を批判し、新しい習慣をつくりあげていく教育が行われた時代です。 今では考えられないような事実がいっぱいです。 でも、知っておかなけれ…
③ 子どもの言葉に着目する 上図のように、日常の世界と科学の世界を往還することで子どもたちの思考力がきたえられ、認識も深まります。 しかし、この往還が子どもたちにとって難しいのです。 特に、日常の世界から科学の世界へのぼろうとする時に多くの子ど…
4単元の入り口と出口 〈つかむ場面〉 単元の入り口と出口について考えてみましょう。 「つかむ」場面と「まとめる」「いかす」場面にあたります。 [社会的事象との出合い] まずは、単元の入り口である「つかむ」場面について説明します。子どもたちはまず…
2単元計画(「問い」の構想) 単元とは、子どもの学習過程における学習活動の一連の「まとまり」という意味です。 この「まとまり」の中でいかに概念的知識を獲得させるかが大切になります。 単元計画の作成とは、教師が意図やねらいをもって、この「まと…
3単元目標 単元で獲得させたい概念的知識は、学習指導要領にしっかりと明記されています。 単元目標も学習指導要領から導くことができます。 学習指導要領を読むのが億劫に感じる方もおられるでしょうが、読み方が分かれば簡単に読めるようになります。 下図…
〈3 発問の間口を考える〉 「なぜ〜?」や「どのように〜?」など、間口の広い発問の場合、問いと答えの距離が遠くなることがよくあります。 問いと答えの距離が遠すぎて、何を答えたらいいのか分からなくなる子が想定されます。 いきなり間口の広い発問をす…
〈2 問い方を変える〉 「なぜ?」を使わずに「なぜ?」を問うのと同じように概念的知識を獲得できる手立てについて考えました。 例えば、「なぜスマート農業に取り組むのか?」と問うことで、スマート農業の よさを引き出すことができます。 それをそのまま…
単元レベルで考える 1 問題解決的な学習 「社会的な見方・考え方」を働かせながら問題解決する活動を通して、「概念的知識」を獲得することができます。 では、問題解決的な学習とはどのような学習なのでしょうか。 下図が問題解決的な学習の一般的な流れ…
『知られざる教育』(1958)『人間形成の論理』(1964)と並んで本書を合わせた3冊が、氏の教育についての本格的な考え方をまとめたものとされています。 『人間形成の論理』発刊から9年かけての本書の発刊。 その年月の長い過程をつきつめて整理し直す道筋が捉…
〈1「複文型の問い」で問う〉 「なぜ〜?」という問いに答えやすくするための手立てが必要です。 そこで考えたい問いは、「複文型の問い」です。 「複文型の問い」とは、複数のものを対比させることによって生まれる問いです。 「Bは〜であるのに、なぜAは…
長洲一二氏は当時(1961年)、「社会科のなかでも経済学習は、おそらくいちばんおくれているのではないだろうか。」と指摘されていました。 そして、本書が発刊されたのは1990年。 同じ指摘が繰り返されています。 今現在も十分とは言えない経済教育。 という…