社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

1079 一人の子のストーリーを追う

2年間一人の子を中心に記録し、その子の具体的な姿や学びを追ってきました。そうすることで多くのことが見えてきました。 その子の癖。 その子の思考方法。 その子のものの見方。 その子の他者とのつながり方。 その子のこだわり。 大げさかも知れませんが…

1078 一人ひとりを大切にする

『静かな子どもも大切にする: 内向的な人の最高の力を引き出す』という書籍があります。 人と会ったり話したりすることは楽しいけれど、その後は自分の時間が必要。 人とかかわる仕事をしているけど、時にはひっそり一人で過ごしたい。 一日の終わりには、仲…

1077 割合を考える

1年間のすべての学習時間を子どもに委ねる学習にするということではありません。 奈須正裕(2022)は、次のように述べています。 「まずは思い切って総授業時数の1割から2割程度を質の高い、しっかりとした個別最適な学びにしてはどうかと思う。2割という…

1076 自己評価に対する評価

子どもが自分の個性を生かし、伸ばすためには、自分自身を理解する必要があります。 「自分は何がしたいのか、どのようにしたいのか、どう評価したいのか」を自分で決定し、学習を進めることが重要です。 評価は、「個人内絶対評価」を基本とし、教師の評価…

1075 安彦忠彦の「自己評価」研究

「自己評価」については、安彦忠彦の研究に着目しました。 主に心理学によって議論されていた「自己評価」論に、教育学的視点を盛り込み、より大きな概念として「教育における自己評価」の必要性を説きました。 安彦は、「評価は本来すべて自己評価である」…

1074 自己評価の意義

評価について、教える側の視点だけでなく、学ぶ側からの視点も必要です。自分自身を客観的に主体的に評価し、自らの問題として吟味できるようにします。 自己評価の意義について、例えば次のように述べられています。 「評価は常に学習者に自覚されていかな…

1073 教科としての「学び方」

安彦忠彦(1987)は、次のように述べています。 私は、『学び方』というものは、単なる情報収集、情報処理の方法のみではなく、また何らかの態度的なものでもなく、個々の学習内容に即して身につけるべきものであると思う。つまり、『学び方』のみを、内容の…

1072 学習の個性化の3段階

加藤幸次(1982)は、指導の個別化を4つのモデルと8つのサブモデルに分け、学習の個性化を3つのモデルと6つのサブモデルに分けました。 学習の個性化を詳しく3段階に分けると次のようになります。 学習の個性化への第一歩は、学習者に学習活動の順序を選…

1071 小手先の対応でおわらないために

「個別化教育」ブームのようになっていた1970年〜80年代。 加藤幸次(1984)は「小手先の対応に終ることを恐れる」と題し、「いともたやすく、個別化教育に乗り換えること」に対する危惧を記していました。 いきなり「個」や「一人ひとり」に関心を示す人が…

1070 教科書を活用した「学習の複線化」

どの教科書にも、目次の中に「せんたく」という文字があります。これは、学習指導要領上、いずれかを選択して学習すればいいということです。 例えば、ある教科書では以下のものが「せんたく」となっています。 3年生 工場ではたらく人びとの仕事 畑ではたら…

1069 「学習の複線化」を成功させるポイント

以下は、「学習の複線化」を成功させるポイントです。『個を生かす社会科「学習の複線化」事典』より紹介します。 ◼️学習の「何を」複線化するのか 「学習のめあて」の複線化 ・調べる対象を子どもが選択することによって、「学習のめあて」が複線化する。 …

1068 「選択」を取り入れた学習

北は、「学習の複線化」について、次のように定義しています。 「学習の複線化」とは、子ども一人一人の多様な思いや願いに柔軟に応えられるよう、学習を構成する学習問題や教材、学習方法、学習活動、学習環境などそれぞれにおいて、教師が複数のメニューを…

1067 複線型の学習とは 

北俊夫(1993)は、『社会科〈関心・意欲・態度〉の評価技法』の中で、次のように述べています。 「(子ども一人ひとりを生かす)ことを実現するためには、従来の授業に対する固定観念にとらわれず、子ども自らの考えや問題意識に基づいて、自らの考えや学習…

1066 湧き出るもの

低学年の子と暮らしていると、「問い」はつくるものというより、湧き出るものだということがよくわかります。 学びは遊び。 遊びは学び。 あーおもろい()

1065 ボタ二カ

植物系で言うと、有川浩の『植物図鑑』や三浦しをんの『愛なき世界』も印象に残っています。

1064 転移する知識

「先行き不透明な時代」とよく言われます。これから子どもたちはそのような時代を生きていきます。そこで必要な力とはどのような力なのでしょうか。一つは、どのような変化にも対応できる柔軟性をもった力だと考えられます。その力を具体的に言うと、先述し…

1063 本棚雑感記

以下、過去に記録した「本棚雑感記」です。( 2020.11.7)参考になれば幸いです。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 今回、本棚探しから実際に設置してみて気づいたこくつかあります。・A4サイズが入る棚が重要。意外と多い、A4サイズの…

1062 ことばー経験

宇佐美寛氏は、わかるということを「ことばー経験の重層構造を往復することである」という。 この図が思い浮かびました。

1061 「気付き」の重要性

生活科の本質は「気付きの質を高めること」。 「気付き」やその高め方のポイント等は図の通り。 実は、昭和30(1955)年度改訂版の学習指導要領(社会科編)では、 「…自分たちが学校や家庭の一員として毎日の生活をしていることに気づかせる。」 「自分たち…

1060 教育実践論の特殊性

実践記録の特殊と自己の実践の特殊とをつきあわせ、その間に普遍的な価値を見出し、日本の教育の歴史のなかへ位置づけてゆくという態度で自らの実践の方向をもとめていくのでなければならないのではないか。そういう実践記録からの学び方があるにちがいない…

1059 対話を促進する板書

社会科の授業は、話し合いを中心にした授業が多いです。 しかし、話し合いはすぐに消えてしまう音声言語を手がかりにします。 話し合いの方向性を見失ったり、思考の筋道が混乱したりしやすいものです。 だからこそ、思考のプロセスを明示する必要があります…

1058 具体化を促す板書

政治面からしか見られなかった子どもが、②③④のように例を挙げながら見られるようになること。

1057 多角化を促す板書

立場を明示すると効果的。 4年生「ごみはどこへ」の学習で、「レジ袋を有料化している」「リサイクルセンターをつくってペットボトルやびんを資源化している」「ごみを分別して出している」「リサイクルする」などの意見が子どもたちから出される。 すべて関…

1056 多面化を促す板書

防災について自助(自分の身は自分で守る)についてしか捉えていなかった子どもが、共助(地域で助け合う)や公助(市や県、国などによる助け)の面についても捉えられるようにすること。

1055 一般化を促す板書

一般化を促す板書です。 比較し、共通点を見出すときに一般化が行われます。

1054 教材化の視点

教材化を図る際、以下の視点を常に意識しています。

1053 有意味学習か機械的学習か

1052 現象世界と人為世界

問いを構成する際に大いに参考になります。

1051 見方・考え方の成長

「社会的な見方・考え方」は育成されるべき資質・能力ではなく、授業改善の視点であり、子どもが働かせるべきものです。 しかし、もともと子どもたちは「社会的な見方・考え方」を全く持っていないわけではありません。 既有の「社会的な見方・考え方」を駆使し…