社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

735 あなたの学びの道

「どこまで行っても、どこまで行っても、果てしない授業の道です。

 それだのに、何一つとりえのない、歩みののろい私です。私という人間は、教師には不向きな生まれつきに生まれているのではないかと思ったり、それにしても、この道意外に私のような者を生かしてくれる道はなさそうだしと思ったり、ひとさまの立派な授業にふれては、ため息をつき、つき、三十八年、ここまで歩いてきました。

 いくらのろい歩みでも、三十八年も歩いたら、もうだいぶん歩みがはかどっているにちがいないと、ふとふりかえってみたら、まだ、やっぱり、「門」をはいったあたりを、フウフウいいながら歩いている私でした。

 どうか、皆さん。先輩だからなどという気がねは無用です。どんどん追いこして、あなたの授業の道を突き進んでください。授業の道は、果てしがないんですから……。」

 

これを読んで、だれの何の言葉だと思われましたか?

 

実はこの文は東井義雄の言葉です。

『授業技術入門』(1976)という書の「まえがき」です。

今までこんな「まえがき」を見たことがないので読んで驚きました。

 

 最後の3行、「授業」を「学び」という言葉に変えて、目の前の子どもにそのまま伝えたい気がします。

 

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