社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

777 「敬意」を成り立たせる関係

 ある授業の中で、アーティストによる芸術作品と、子どもの造形表現とを結びつけることから多くのアイデアをいただけた。 

おそらく、そういった活動は子どもにとって「おもしろく」「意味のある」活動になる。

そこにはアーティストのアイデアや創造性、独創性が含まれていて、それらのエッセンスを取り出した活動にしているからだと考える。

これらは、造形表現だけにいえることではない。

 

 小学校教育現場では、「教師―児童」という関係で活動がなされている。

つまり、「大人―子ども」という関係である。「大人―子ども」の関係で大切なことは、「大人―大人」の関係での捉え方をすることだと感じている。

いわゆる「子どもだまし」というような小手先の接し方をしないということである。

「大人―子ども」でよりよい活動をしようと思えば、「大人―大人」としての活動が成り立つものがよい。

簡単に言えば、「大人―大人」でも楽しめるもの、ということである。

 

 例えば、社会科においても、大人がおもしろいと感じる教材は、子どもたちもおもしろいと感じることが多い。

大人が熱中する活動は、子どもも熱中して取り組むことが多い。

相手が「子ども」という意識を捨てることが必要だ。

「大人―子ども」の関係の中に、「大人―大人」の関係をつくるということは、大人が子どもに対する「敬意」をもつということだと捉えている。

そのことを忘れずに、日々目の前の子どもたちと接していきたい。

 

人の表現に対する「敬意」をもつという行為と同様、教育活動は「敬意」で成り立つ。