社会のタネ

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1015 自己評価の意義

  評価について、教える側の視点だけでなく、学ぶ側からの視点も必要です。自分自身を客観的に主体的に評価し、自らの問題として吟味できるようにします。

 

 自己評価の意義について、例えば次のように述べられています。

「評価は常に学習者に自覚されていかなければならない。つまり学習者の自覚的行為にビルトインされた時に、真の評価としての機能を発揮することができる。(中略)結局自己評価だけが学習に生きる評価だと思う。」

(山田勉「学力評価研究の展望と課題」『教育方法研究年鑑』明治図書、1975年7月)

「児童生徒の学習の改善と向上の実現は、結局は生徒自身の問題であり、生徒の自己評価こそが直接的効果を発揮する。」(橋本重治『新教育評価法総説』(下巻)金子書房、1976年の二宮淳子「授業における学習者の自己評価に関する事例研究」『名古屋大学教育学部紀要−教育学科−』第25巻、1978年における要約)

 

学習における自己評価の重要性が感じられます。

私自身、子どもが自律的に学習を進める上で、自己評価について考えることは一つのポイントだと感じています。

 

自己評価を機能させるためには、子どもたちが学習成果を自分自身のものとして引き受けるための場と、そのための手だてを用意する必要があります。

また、外的評価の受け止め方の指導も必要になってきます。

子どもたちが自らの学習に関する事実をどのように受け止め、どのような形で次につなげていくのかを指導していくということです。