社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

213 社会科の発問

訳あって、社会科に特化した発問について考えています。 

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発問については先行実践、研究が山程あります。

 少しでもわかりやすく整理できるように文献をあたっています。

 

発問について実に様々な角度から実践、研究されていることがおもしろいです
例えばこの書籍。

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1969年の書です。
9名の方がそれぞれの項目をそれぞれの視点で書かれています。
教材の性格による発問構成、指導段階による発問構成、学習者の反応予想による構成等…。
様々な要因と発問との関係について記されています。
 
「まずい発問」なんかも書かれていました。
思考強制型、種子だけ型、超多角型、慢性思考型、クイズ型、百人一首型、突発性思考型、転写強要型、水上歩行型、予習ちょうだい型、読経誘眠型、勅語暗記型…。
よくこんなネーミングを思いつくなと笑ってしましましたが(^_^;)
 
当時の時代性も帯びています。
当然、学習者も今とは違うのですから、発問について一概に語ることはできません。
でも、その時代からずっと研究され、大切にされてきた普遍的なものを見つけ、今目の前の子どもたちに生かしていきたいものです。 
 

212 第17回『小学校学習指導要領解説〈社会編〉』を読みこむ会(案内)

【第17回『小学校学習指導要領解説〈社会編〉』を読みこむ会】

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日時▶10月18日(金)20:00〜22:00(今回は時間が違います)
場所▶三田まちづくり協働センター
会費▶参加者で割る
内容▶社会科授業構成の理論と方法 (明治図書) 著者 森分孝治 の読書会
     (今回は第4章)

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     事前に読んでおき、気になる内容、疑問に思う内容について対話する。
少人数でディープに学びます。よろしければご参加ください。
(持参物)
※必須・・・社会科授業構成の理論と方法 (明治図書) 著者 森分孝治 
〇小学校学習指導要領(H29年告示)解説 社会編
◯小学校新学習指導要領ポイント総整理 社会(東洋館出版社

◎これまでの経過と今後の予定
第1回  5月30日 社会科の内容構成、歴史学習について
第2回  6月20日 5年生の目標 産業を発展させる情報
第3回  7月26日 総説(改訂の趣旨)
第4回  8月21日 総説(社会的な見方・考え方)
第5回  9月18日 総説(社会科の目標)
第6回  10月24日 第3学年
第7回  11月26日 第4学年
第8回  12月20日 第5学年           
第9回  1月23日  第6学年 
第10回  2月6日  第6学年(歴史単元)         
第11回  3月28日 第4章(指導計画の作成と内容の取扱い           
第12回  5月30日 小学校 新学習指導要領 社会の授業づくり(明治図書
第13回  6月27日 小学校 新学習指導要領 社会の授業づくり(明治図書
第14回  7月31日 社会科授業構成の理論と方法 (明治図書) 第1章
第15回  8月22日 社会科授業構成の理論と方法 (明治図書) 第2章
第16回  9月24日 社会科授業構成の理論と方法 (明治図書) 第3章
第17回  10月18日 社会科授業構成の理論と方法 (明治図書) 第4章☚次回はここです

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211 しるし本

キングコング西野亮廣氏が2018年2月に始めた「しるし書店」。

markingbooks.otogimachi.jp

 

通常、本は一度人の手を介すと値段は大きく落ちてしまいます。しかし、読んだ人の書き込みや折り目が価値になることもあるのではないか…。

という、発想から生まれたそうです。

 

僕はその発送には至極賛成で、古本を購入した時に書き込みがあればおもしろがれるタイプです。

 

最近古書をよく購入するのですが、このような感じでよく書き込みがされています。

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なるほど。

どこのだれだかわからないこの人は、こういう感じで読んだんだ、と。

共感したり、批判したり…。

 

なんとなく「出会い」のようなものを感じるわけです。

だから僕は書き込みがあったらラッキーとさえも思ってしまします。

 

 

ただ、もし売るとなると、書き込みがあるとどれだけ価値ある本でもほぼ値段がつきません(^_^;)

もったいない。

まあ、そういう本は売りませんけどね。

 

「しるし書店」、活用しようかなぁ、と思っています。

何らかのコミュニケーションが生まれそうな気がしています。

 

210 第17回学級力向上セミナー姫路〈算数科編〉

【第17回学級力向上セミナー姫路〈算数科編〉】

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講師先生は毎度おなじみの盛山隆雄先生。
もちろん今回も生授業です。
少人数とは言えど、民間セミナーで生授業が見られることはそう多くないと自負しています。
何度授業を拝見しても新たな学びをいただけます。
 
今回も前回の社会科に引き続き、教科書活用研究を進めています。
社会科との違いも捉えながら考えると愉しいものです。
「持続可能な授業づくり」を目指して、提案できるセミナーにしたいと思っています。
ぜひみなさま、ご参加ください!

209 第1回 社会科ベーシックの会

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【第1回 社会科ベーシックの会】

佐藤正寿、村田辰明、宗實直樹の3名による「社会科ベーシックの会」。あくまでも「ベーシック」。少しでも社会科好きの子ども、社会科好きの教師が増えてほしいという願いを込めています。 
 社会科の何を大切にし、どのように授業を展開すればよいのか。その授業を実現させるためにはどのような技術が必要なのか。そしてそれを日常的に教科書を使って行うにはどのようにすればよいのか。基礎基本を押さえて誰もが楽しく持続可能な形でできる社会科授業を目指します。 
 今回は大阪開催。その後、年に数回様々な場所を回る予定です。もしご希望があればご連絡ください。共に社会科を盛り上げていきましょう。 

https://kokucheese.com/event/index/580528/

【開催日】 2020年3月28日(土) 
【場 所】 関西学院大学梅田キャンパス 
      K.G.ハブスクエア大阪1405号室(14階) 
【講 師】    佐藤正寿(東北学院大学教授) 
      村田辰明(関西学院初等部副校長) 
      宗實直樹(関西学院初等部教諭) 
【参加費】 3000円 
【定 員】 60名 
【日 程】 
11:30~12:00  受付 
12:00~12:05  はじめに     
12:05~13:15  「社会科の授業展開ベーシック」 
             村田辰明(関西学院初等部副校長) 
13:30~14:40  「社会科の教育技術ベーシック」 
             佐藤正寿(東北学院大学教授) 
14:55~16:05  「社会科の教科書活用ベーシック」 
             宗實直樹(関西学院初等部教諭教諭) 
16:10〜16:50  鼎談「なぜベーシックなのか?」(佐藤×村田×宗實) 
16:50~       諸連絡、アンケート記入      
17:30~       懇親会 

kokucheese.com

 

3人で全国を行脚する企画。

少しでも社会科好きの子ども、教師を増やしたいという想いでいっぱいです。

 

僕が最も影響を受け、最も学ばえていただいたお二人とご一緒できるなんて、僕にとっては幸せ以外のなにものでもありません。

それに加えて、共にいろんな場所を回れるとなると…。

考えただけでもワクワクします。

 

まだ少し先ですが、まずは大阪。

もしご希望があればぜひお声がけください!

予定等が合えば全国どこでもかけつける予定でございます(^-^)ゝ

共に社会科を愉しみ、共に熱く盛り上げていきましょう!

 

 

208 社会科教育全書

【社会科教育全書】
このシリーズが大好きです。

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43ある中、残念ながらほぼすべて絶版。
 
以下の2冊のみ在庫ありで購入できます。

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どれも骨太実践、骨太研究です。
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「よいものはよい」

どれだけ時代が流れても、大切なものはかわらない。
不易を学びます。

207 【第16回『小学校学習指導要領解説〈社会編〉』を読みこむ会】

◯【第16回『小学校学習指導要領解説〈社会編〉』を読みこむ会】

日時▶9月24日(火)18:30〜20:30

場所▶三田まちづくり協働センター

内容▶社会科授業構成の理論と方法 (明治図書) 著者 森分孝治 の読書会

     (今回は第3章)

 

 

第3章、おもしろかったなぁ。

社会科において「科学的」とはどういうことなのか。

対話的に学ぶことができました。

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今日は「嬉しや」定休日だったので、初お好み焼(^_^)

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うまし!

206 5年生「水産業のさかんな坊勢島」⑤妻鹿漁港 イカナゴ漁

全国No1の水揚げ量を誇るイカナゴ漁から妻鹿漁港を調べます。

また、そこからおいしいイカナゴが食卓に並ぶまでを追究していきます。

春のイカナゴ、おいしいですよねぇ。

 

イカナゴ釘煮提示

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C「釘煮だ。大好き!」「春によく食べる」

※過去5年間のいかなご漁解禁日及び終漁日一覧表(播磨灘)提示

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C「解禁日と終漁日が決められているんだ」

C「漁にもルールがあるんだね」

T「いかなごはこうやって獲ります」

※船びき網漁業画像提示

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T「どのような漁なのか動画を観ましょう」

※「坊勢船団 いかなご漁」視聴〜2:14

www.youtube.com

  ☆運搬船 活間に氷を入れる 

T「さて、獲ったいかなごを急いでどこへ運ぶかというと」

C「妻鹿漁港で水あげ」

「水あげされた魚は、どのようにしてわたしたちのところへ届くのだろう?」

※入札の様子提示

T「入札されたいかなごはどうなると思いますか?」

C「運ばれていく」

C「新鮮さを保つために保冷トラックで運ばれるね」

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※水あげ→入札→輸送→(冷凍、加工、小売)→わたしたち

T「妻鹿漁港は港があるだけではありません」

※妻鹿漁港上空図提示

C「加工場や直売店がある」

T「なぜ、港に加工工場や直売店があるとおもいますか?」

C「新鮮なうちにすぐに加工したり販売したりできるから」

〈ふり帰り〉

妻鹿漁港港には多くの魚を新鮮なまま運んだり、加工したりする工夫がある。例えば〜。私は〜。

 

 

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兵庫県にうまれてよかった」

かわいいものですね(^_^)

少しでも郷土愛を養ってほしいものです。

205 5年生「水産業のさかんな坊勢島」④とる漁業2+育てる漁業2 サバの蓄養

サバの蓄養です。

坊勢ではサバを漁獲した後、いけすにうつして育てます。

いけすで育てるのは大変で費用もかかるのに、なぜ育てるのかを考えていきます。

坊勢サバもブランド品として出荷しています。

絶品!

 

〈とったサバをどのようにするのか予想し、発表する〉

※T-鯖の画像を提示する。

T「この魚なんという名前ですか?」

C「イワシ?」「鮭?」「鯖?」

T「鯖です」

C「鯖大好き!」「鯖は苦手だなぁ…」

T「坊勢では、鯖もたくさんとれます。こうやってとります」

※T-巻き網漁提示

T「とった鯖をどこに運ぶと思いますか?」

C「港に運ぶんじゃないのかな?」

T「だと思いますよね。それが違うのです」

※上空図提示

C「あの丸いの何だろ?」

※いけす提示

C「いけすだ」

T「実際にいけすの様子を撮ってきたので見てみましょう」

※いけすの動画視聴。

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T「いけすの大きさは20m×20m。プールぐらいの大きさです」

T「ひとつのいけすに何匹ぐらいの鯖がいると思いますか?」

C「100」「500」「1000」

T「約3000匹のサバがいます。いけすは30以上あります」

C「9万匹!?すごい」

T「いけすの中を見てみましょう」

※いけすの中の動画視聴

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〈サバを蓄養する理由について話し合う〉

T「とった魚をいけすに運んで何をしているのですか?」

C「育てている」

T「育てるには何がいりますか?」

C「えさがいる」

T「そう。えさです。えさをあげている様子、みてください」

※エサをあげる動画視聴。

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T「エサの量、少なくて済むと思いますか?」

C「めっちゃ必要」

T「大量に必要です。1kg大きくしようとすると、その倍のエサが必要だと言われます」

T「餌の食べ残しがあると海はどうなりますか?」

C「汚れる」

T「水質管理とか色々と気を配っているのですね」

T「そもそも大きないけすを30以上も用意するのは楽ですか?」

C「すごい大変」

T「大変なのにもかかわらず、なぜ坊勢の人はいけすで鯖を育てるのだろう?」

T「3つの資料を出すのでそこから考えてください」

※鯖のとる時期と出荷時期と出荷量グラフ提示

C「いけすで育てる方は好きな時に出荷できる」

C「いけすで育てる方はサバが最も美味しくなった時に出荷できる」

T「なぜその時期に出荷できるといいのですか?」

C「高く売れる」「たくさん売れる」「収入が多くなる」

C「安定した収入をえることができる」

C「人の手で管理できるので安定した漁ができます」

T「これって本当に「とる漁業」だと言えますか?」

C「とる漁業でもあるし、育てる漁業でもある」

C「サワラと同じでとる漁業。のりと同じで育てる漁業」

T「とって育てる方法を「蓄養」といいます」

T「蓄養について、みなさんはどう思いますか?」

C「頭いい。賢い」

T「蓄養された鯖、このように出荷されます」

※出荷される鯖提示

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C「ぼうぜ鯖!これもブランド化だ」

C「ブランド鰆と同じようにブランド鯖として出荷することでよく売れるんだね」

 

〈ふり返りをノートに書く〉

「坊勢の人が鯖を蓄養する理由は、出荷調整することで安定した収入を得るためだ。私は、とる漁業と育てる漁業をミックスさせる蓄養のアイデアがすごく賢いと思った。この方法も坊勢らしい感じがするぜひぼうぜ鯖を食べてみたい」

 

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204 5年生「水産業のさかんな坊勢島」③とる漁業1 鰆はなつぎ漁

春の到来を告げる瀬戸内海の鰆漁。

坊勢では鰆をブランド魚として出荷しています。

今回はとる漁業の工夫と難しさです。

 

〈鰆はなぜ3艘の船で漁をするのかを考え、発表する〉

T「今日はとる漁業」

※鰆提示 

C「鰆だ」

T「鰆は、いつとれる魚だと思いますか?」

C「春。だって魚と春だから(笑)」

T「3月〜5月が旬。・体長が1m以上にもなる大きな魚。・鰆は出世魚(サゴシ→サワラ)です」

T「鰆の群れを見つけるにはこれを使います」

※魚群探知機提示。 

C「魚群探知機だ」

T「見つけた鰆はどのようにしてとっていると思いますか?絵に書いてみましょう」

※1:12まで動画を視聴。

www.youtube.com

T「鰆のはなつぎ漁は3艘で行います。なぜ3艘の船で漁をしていると思いますか?」

C「とった魚をすぐに運ぶための船がある」

C「より新鮮な状態で運べるようにしているんだね」

 

〈とった鰆を新鮮に保つ工夫について調べ、ブランド化するよさについて話し合う〉

※2:02まで動画視聴。

C「新鮮さを保つために血抜きと神経しめをしているんだ」

T「そしてどこへ運ばれていきますか?」 C「港」

T「妻鹿漁港へ運ばれます。船の荷物を陸に移すことを水揚げといいます。漁業の収穫、漁獲高のことです」

T「そうやって出荷され鰆がこれです」

※華姫鰆提示

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C「タグに名前がつている」

T「なぜ名前がついていると思いますか?」

C「名前がつくことでおいしい印象を与える」

C「坊勢でとれたことの証明になるし、高く売れる」

C「ブランドだ!」

T「付加価値がつきます」

 

〈とる漁業の難しさと困難さを考え、発表する〉

T「鰆漁をしている漁師さんが抱えている悩みがあります。何だと思いますか?この資料から考えてください」

※「ある1週間の鰆の水揚げ量」グラフの提示

C「めっちゃとれる日もあるし、とれない日もある」

C「安定していないのはとる漁業の問題でもあるんだね」

 

〈ふり返り〉

坊勢の鰆漁は、3艘で行うはなつぎ漁で行い、ブランド魚として出荷している。

とる漁業の悩みは、不漁の日もあるので水揚げ量が安定しないということだ。

私は〜。

 

 

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