社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

「社会科的な見方・考え方」とは?(「豊かさ」シリーズ5)

②社会的な見方・考え方を「働かせる」

 

 社会的な見方・考え方を「働かせる」とは、空間的な視点、時間的な視点、関係的な視点に着目して「問い」を設け、比較や分類、関連付け等の思考を経て、社会的事象の様子や仕組みなどを捉えることです。

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簡単に言えば、子どもたちが何に着目してどのような「問い」を設け、どのように考えるかということです。

 

「社会全体をみて理解しろ」と⾔われても困らないでしょうか。

⼦どもたちも同じです。

全体をみてもぼんやりとします。

⼦どもたちに「社会をみなさい」と⾔っても無理があります。

だから「社会的な⾒⽅(視点)」あるのです。

視点を定めることで⼦どもたちは社会的事象を具体的にみられるようになり、考えるべき所に焦点を当てられるのです。

そして、その視点をもとに考えることが「社会的な考え⽅(追究の⽅法)」と⾔えます。

 

例えば、

地理的な視点で見ていくと、

「キャベツはどのような場所で多く作られているのか?」

「自動車の部品はどこからどのようにして運ばれてくるのだろう?」

等の問いが考えられます。

 

歴史的な視点で見ていくと、

「パイプラインが作られるようになったのはなぜなのだろう?」

「いつ頃から、海外生産が行われるようになったのだろう?」

「今後、流通システムはどのように変わっていくのだろう?」

 等の問いが考えられます。

 

関係的な視点で見ていくと、

「携帯電話を開発した人はどのような工夫や努力をしたのだろう?」

「浮世絵は歴史上、どのような役割を果たしてきたのだろう?」

等の問いが考えられます。

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