〈2 問い方を変える〉
「なぜ?」を使わずに「なぜ?」を問うのと同じように概念的知識を獲得できる手立てについて考えました。
例えば、「なぜスマート農業に取り組むのか?」と問うことで、スマート農業の よさを引き出すことができます。
それをそのまま問うのではなく、
「増やせるもの」と「減らせるもの」について問うことで、
限定的に考え、よさを引き出すこともできます。
「なぜ江戸時代は256年続いたのだろう?」と問えば、
江戸時代が長く続いた理由を武力面や政治面、財政面や外交面など、
様々な視点から考えることになります。
ここで、「最大の理由」を問うことで絞って考えさせることができます。
「なぜ消防団が必要なのか?」という問いは、消防団の意味や働きを問う発問です。
「消防士さんがいるので消防団は必要ないですよね?」
とゆさぶりをかけます。
「いや、必要です!だって…」というように、子どもたちが消防団の必要性について説得するように説明を始めます。
繰り返しますが、社会科授業では、「なぜ〜?」という発問は必要です。
しかし、答えるのは難しいです。
「なぜ〜?」と発問しなくても、子どもたちが自然と「なぜ〜?」を考えることができる、考えたくなる手立てをもっておくべきでしょう。