社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

615 ノート指導

新学期に向けて役に立ちそうなものを投稿しています。

今回は、ノート指導についてです。

 

「どのようにノート指導をしたらいいのかが難しい」という声もよく聞きます。

『ステップ解説 社会科授業のつくり方』の中では、次の「社会科ノートづくり10ヶ条」が記されています。

私も大いに参考にさせていただきましたので、紹介しておきます。

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【社会科ノートづくりの基本】
私は、4月の授業開きの時に以下のことを「社会科ノートづくりのルール」として伝えます。

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① 見開き2pが基本
②「日付」「No」を書く
③課題や問題は青囲み まとめやふり返りは赤囲み
④自分の考えや思いは吹き出しで表す
⑤友だちの発言は名前を書く

これらのルールや約束があることで、子どもたちは基本的なノートのとり方がわかり、安心感をもって授業に取り組めるようになります。

もちろんこれらの事項は基本的なものなので、子どもたち独自の+αの工夫を奨励しています。

そして、ノートは教師が毎回評価するようにしています。

授業中や授業後等、評価のタイミングはその時に応じて変えています。

 



【 見開きノートの基本的な流れ】
 見開きノートは、「問い」ではじまり「ふり返り(まとめ)」でおわります。その間に追究活動があります。

① 問い

② 予想

③ 調べ活動

④ 話し合い活動

⑤まとめ、ふり返り活動

このような流れが基本的な流れとなります。

もちろん授業内容によっては変わってきます。

基本の形を設定することで子どもたちは安心して授業に臨むことができます。

 

 

【板書とノートの一体化】
子どもたちのノートを意識しながら教師は板書するべきです。

板書されたことが直接子どもたちのノートに反映されると考えます。

板書するときは、子どもの発言内容と名前を板書します。

子どもたちはそれを見ながら友だちの意見につなげて発言しようとします。

「◯◯君は〜と言っているけど、僕は〜」などという発言になります。

他者の発言を意識して考えることができます。

それが、ノートにも表れます。

友だちと学び合いながら学習していることを実感することができます。

 

 

 

ノートを書くことに一生懸命になりすぎて、話し合いに参加できない子も見られます。

丁寧に美しく書くことはすばらしいことです。

ただ、それで話し合いに参加できないのはもったいないです。

その時は、授業後に板書のコピーを渡すようにしています。

「後でコピーして渡すから、今はメモか、話し合いに集中してください」と伝えます。

また、子どもたちに、「今日の板書は後でコピーした方がいいいですか?」など子どもたちによく訊きます。

「お願いします!話し合いに集中していると書き切れません」などと返してくれます。

 

【参考文献】