幸福感
「幸せ」は人それぞれで感じ方も違いますが、「人とのふれあい」から幸せを感じる人は多いでしょう。
また、みなさんが教師として「幸せ」を感じる時とはどういう時でしょうか。日々の生活の中で子どもたちとの豊かなふれあいが生まれたときに「幸せ」を感じることがありませんか。
特に準備や技術も必要ないですが、我々が忘れがちである非常に大切な「視点」を紹介したいと思います。
1分間ウォッチング
子どもを「みる」ことです。子どもをじっくりとみる時間がとれているでしょうか。子どもが子どもらしさを出す瞬間を見つけて共有したいものです。
そのために、
①丸付け(事務作業など)をしているペンを置きます ②教室の隅から隅まで見渡すように子どもを見ます ③ある子に注目して1分間観察します |
これだけで、きっと「幸せ」につながるふれあいの「タネ」をいっぱい見つけることができます。
1分間見続けることで必ず「お!」と思える瞬間や「へぇ〜」と思える瞬間、「何だろう?」と思える瞬間に出会うことができます。
例えば以下のような場面に出会うことができるでしょう。
①価値づける場面
必ず学級のために行動している子がいます。じっと見つめることで「価値づける点」を見つけることができます。
ゴミを拾っている、配布物を配っている、友だちにやさしく声をかけている、など。
すかさず価値づけてください。
価値づけられるとだれでも幸せな気持ちになれます。
また、そのエピソードを学級全体で広めてください。
『さっきの休み時間のことなんだけど、〇〇さんが〜してくれていたんですよね。先生、とっても嬉しかったなぁ』と、Iメッセージで、さりげなく。
「さりげなく」話すからいいのです。
さりげないことから幸せな時間は広がります。
結局はこういう小さな「気づき」「共有」の積み重ねが大きな幸せにつながります。
②意外な場面
『へぇ、今こんなことをして遊んでいるんだ』と、子どもの世界に歩み寄ることができます。
例えば、熱心に絵を描いている子がいます。
その場に歩み寄り、『いい絵だね。最近絵を描くことにはまっているの?』と、会話を始めます。
意外な話が聞けるかもしれません。
一緒に絵を描いたりしてもいいでしょう。
その子の承認を得て、その時の様子を学級全体に広めます。
友だちの世界観を共有できることは幸せなことです。
その他、たくさんの場面に出会うことができます。
それらの様子をカメラに収めて記録し、紹介するのもいいですね。
おそらくどれも何一つ「特別」なことはありません。
だからいいのです。
特別なことをしようとする必要はありません。
「幸せのタネ」は様々な場所に転がっています。
大切なのは、そのタネを見つけることができるか。
そして、そのタネを大切にできるかということです。
毎日激務で忙しい毎日だと思います。
そういう時こそ少しの心のゆとりをつくって、どうか、教室にたくさんの幸せの花を咲かせてください。
※子どもが話しかけてきた時に、していることを止め(丸つけのペンを置く、PCのキーボードから手をはなす等)、子どもと正対することの大切さは言うまでもありません。