2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧
堀川小と同時代に行われていた光小の授業研究を振り返りながら、その足跡をたどるのは実に面白い。 光小が当時どのように実践し、子どもたちの学びに取り組んでいたのかを追ってみると、教育の多様なアプローチやその革新性がより鮮明に浮かび上がります。 …
取材とは、単に現地へ足を運ぶことだけでなく、その裏にある「問う能力」が大きな役割を果たす。 取材する者の問いが浅ければ、現地で得られる情報や学びもまた浅くなってしまう。 逆に、鋭い問いを投げかけられる者には、見過ごされがちな本質や重要な事実…
学習において「内容」が習得されていない状態での学びは「学び方」とは言えません。真に「学び方」と呼べるためには、内容がしっかりと理解され、その過程で学習者が主体的に知識を発展させる必要があります。この過程は、単なる教えこみでは成立せず、むし…
「主体性」について、山田勉の著書と図をもとに…。 まず、山田の主張にもとづくと、主体性は単に子どもが自ら行動することを意味するのではなく、自己否定の過程を経て発展していくものです。 自己否定とは、自分の考え方や知識が間違っている、または不十分…
「社会認識形成」について色々と考えています。とりあえずこの2つの図をもとに。それぞれが異なる視点から知識の形成過程を説明しているため、これらを総合的に捉えることで、より包括的な学習プロセスが見えてきそうです。以下、4つの観点から整理してみ…
社会科における「方法知」とは…。 ずっと考えていることです。 なかなか明確に言えない(^_^;) そもそも「方法知」とは、哲学者ギルバート・ライル(Gilbert Ryle)が1987年に『心の概念』(The Concept of Mind)で提唱した知識の一種です。 この知識は「内…
主体性や個性って、どうしても「その人が元から持っているもの」っていうイメージがあります。でも、主体性って、一人の中からポンと生まれてくるものじゃなくて、周りの状況や誰とどう関わるかによって、その場で生じるもの。いわば、他者との関係や場の中…
「比較」はずっと自分の中のキーワード。『比較史の教育』という沖野舜二の著作では、「比較」という思考法が、教育においても重要な役割を果たすことを示しています。特に社会科では、歴史的な事実や事象を比較することで、個々の現象の背後にある普遍的な…
最近、「代理発問」に強く興味を持っています。 これは、個別学習が広がる中で、子どもたちが自ら問題を発見したり、深く追究する場面において「問いを立てる力」が十分に発揮されていないことが多く報告されているためです。子どもたちは「なぜ」と問いかけ…
協働的な学びという概念は、現代の教育現場において非常に重要な役割を果たしています。 その捉え方には大きく分けて2つの視点があります。 一つは、教師が授業のねらいや目標を達成するための「手段」として用いられる協働的な学び。 もう一つは、子どもた…
1. どの子も主体的に学ぶ有能な学習者であるという立場に教師が立つこと 教師は、すべての子どもが潜在的に有能な学習者であるという信念を持つことが重要です。 これは、子ども一人ひとりが自分の力で学ぶ能力を持っており、それを引き出すのが教師の役割で…
先日は川上康則先生菊池哲平先生とオンライン鼎談をさせていただきました。 めっちゃ愉しかったです。 あっちゅうまに時間が過ぎていました(^_^;) ただ、実のある話やご質問に正対したお話もできずにめちゃ反省しています。 お二人の引き出し方がうまいだけ…
著者の加藤賀一氏は大正七年生まれ。本書には戦後当時の様子や教育についてエピソードを交えながら詳細に記されています。当時、氏が何をして、何を考え、何を信じていたのか、様々な角度から読み取り感じることができます。激動の時代を生きてきた氏の、正…
拙著を扱っていただきます^_^いっぱいご批正いただき、いっぱいやりとりしたいです!色々裏話もいたしますwよろしければご参加ください。ーーーーーーーーーーーー日時▶ 9月28日(土) 20:00~21:00 場所▶Zoom内容▶ 『「発問」のデザイン 子どもの主体性…
みなさま、今、以下のような形で話が進んでいます。内容は色々とおもろいこと考えていますwぜひ予定を空けていただけると嬉しいです^_^■2025年8月10日(日)11日(祝)開催予定■場所は今、世界遺産のある「姫路」が候補として上がってきております^_^■全都…
第2回のテーマは、 「『この子』の学び方と子ども観ー社会科における子どもの思考の癖を読み、子ども理解を深めるー」 です。 この講座では、社会科の授業を通じて、子どもたちがどのように考え、どのように学びを進めているのかを深く探ることに焦点を当て…
以下、参考になれば…。 上田薫/静岡市立安東小学校(1970)『ひとりひとりを生かす授業―カルテと座席表―』明治図書 上田薫(1973)『ずれによる創造―人間のための教育』黎明書房 上田薫(1973)『層雲―教育についてのエッセイ』黎明書房 池田満(1974)『個…
「子どもがする授業」は、従来の「授業は教師がつくるもの」という考え方から一転し、子ども自身が授業を創造するという理念に基づいています。これは、子どもの可能性や人格を尊重し、子どもたちが授業に寄せる願いや主張を教師が鑑みて、授業の進行を子ど…
美術の歴史の裏側には、人間の壮大なドラマが詰まっています。どんな作品も、その時代や文化の中で生まれ、作った人たちの情熱や苦悩、時には戦いや政治の影響まで映し出している。美術って、単に「美しいもの」を描くだけじゃなくて、その背景には深い人間…
鈴木正気「川口港から外港へ」 70年代に行われた鈴木正気の実践は73年の「うおをとる(2年生)」、74年の「久慈の漁港(5年生)」、76年の「いさばや(3年生)」、77年の「川口港から外港へ(4年生)」となっています。すべて水産業としての教材で一貫さ…
市販されてる評価テストって、ほとんどが知識「覚えたこと」を問う問題がメインです。 「思考・判断」と記されている箇所も実はほぼ知識問題です。 このタイプのテストばかりやってると、子どもたちも「大事なのは暗記することだ」って思いがちに。 でも、本…
来週15日(日)10:00~11:30です。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー■第2回「この子」の学び方と子ども観ー社会科における子どもの思考の癖を読み子ども理解を深めるーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー社会科における子どもの思考の癖…
5年前に取り組んでいた教科書研究を、改めて勉強し直しています。 独自の色が強い社会科授業ももちろん価値がありますが、誰もが実践できる、持続可能な社会科授業も大切だと感じています。 そう考えると、やはり教科書をどのように活用するかが鍵になると…
8/24日の姫路の学習会で、「ずれ」という言葉が教育の中でいつから、誰によって使われ始めたのかというご質問をいただきました。さまざまな文献を調査しましたが、「ずれ」という言葉が教育現場で使用され始めた正確な時期や、特定の人物を特定するのは難し…
子ども一人ひとりの「個」を深く理解するための重要な一冊です。 教育現場での具体的な事例や分析を通じて、子どもの成長や学びのプロセスに対する洞察が得られる内容となっています。 子ども研究を進める上で欠かせない一冊。 子どもたちをよりよく理解し、…
実践記録について僕は肯定的ですが、本書は実践記録について批判されています。 どんな批判があったかを把握しておくことは自身の論を立てる上で重要ですね。 具体的に、実践記録のもつ「呪術的性格」とした問題点を著者の清水義弘は指摘しています。 簡単に…
教師の「行動」と「意思決定」に焦点をあてて対話すると何かが見えてきそうな気がします。実際、これを参考に他教科でまとめて送ってきてくださった方もおられます。「超具体」で対話してみたい。
節目に手に取る本は、何年経っても変わらないものですね。そういう本には、やっぱり本質的なよさがあるのでしょう。 今日、しみじみと並行して読んでいた2冊。それぞれの言葉が響き合い、心の中で深まる感覚があります。今日もまた、その本たちに問いかけら…
第2回のテーマは、 「『この子』の学び方と子ども観ー社会科における子どもの思考の癖を読み、子ども理解を深めるー」 です。 この講座では、社会科の授業を通じて、「この子はどんなふうに考えるんだろう?」とか「どんな学び方をしているのかな?」という…