社会科の様々な教材を写真と共に紹介していきます。
第1回目は「とくし丸」。
ことのはじまりは、一冊の小説との出合いでした。
森沢明夫氏の『かたつむりがやってくる たまちゃんのおつかい便』。
「買い物弱者」をテーマにした心温まる感動作品です。
森沢氏の小説はほんま素敵です(^_^)
この「買い物弱者」、つまり高齢化問題は、現在日本が抱える社会問題の一つです。「これを扱う教材ができないかなぁ」と思いました。
それと、「これはきっとハートフルな教材なるぞ!」と直感しました。
そこで色々と調べてみると、移動スーパーの「とくし丸」さんの存在を知りました。
そこから話は早いです。
とくし丸さんの会社にメールをし、取材のお願いをしました。
関西にもとくし丸を扱うスーパーさんがあるということで紹介していただきました。(関西スーパーさんです!)
取材を快く引き受けてくださり、「関西スーパーとくし丸3号」の助手席に乗せていただき1日密着取材をさせていただきました。
関西スーパーとくし丸3号の村山かおりさんのお客さんとのやりとりや、仕事に対する思い、お客さんに対する愛情、関わる人々への感謝。
いや、もうほんと全てが素敵でした。
具体例を挙げるときりがありませんが、お客さんから聞こえる
「ありがとうねぇ」
「ほんまに助かるんや」
という生の声の多さがすべてを物語っていました。
人とふれ合い、心を通じ合わせる仕事の素晴らしさを再確認させていただきました。
村山さんは「めっちゃ楽しいですよ!」「この仕事は「愛」で成り立っています」とおっしゃっていました。
本当にその通り。
「感謝」と「敬意」で成り立っていることを目の当たりにしました。
取材させていただくことで、私自身が大きな学びをいただきました。
村山さんのとくし丸を通して、人とのふれ合いや仕事の楽しさ、素晴らしさを子どもたちにストレートに感じさせたい!と思いました。
さて、この教材は、3年生の「わたしたちのくらしと販売の仕事」の単元で扱います。
「移動スーパーはお店なの?」と子どもたちのお店に対する概念をゆさぶるところから入ってもいいですね。
とくし丸さんは、商品の並べ方、安さや新鮮さを伝える工夫、消費者のニーズに応える工夫が十分にされています。
これらは、小単元で捉えさせたい事項ですので、とくし丸さんを中心教材として単元全体を構想することも考えられます。
そして何より、この教材は、4年生の伝統工芸や年中行事、5年生の産業での高齢化に伴う後継者不足の問題などを学習したときにつなげて考えることができます。
学年間を超えて縦の軸でもしっかりとつなげることができるのです。
もちろんとくし丸の事業は素敵。
でもやっぱりその事業を現場でやっている人が素敵なんですよね(^_^)
それぞれの地域の移動販売も見てみたいなぁ〜、と思っています。
いろいろあるんだろうなぁ…。
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