社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

373 『子どもの生きる社会科授業の創造』有田和正(1982)

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数ある有田和正氏の書籍の中でも僕が最も好きな書籍です。

有田実践と理論がバランスよく整理され、有田氏の問題意識が顕著にあらわれている名著だと思います。

80年代、学習主体としての子どもの視点・立場に立った授業づくりへの関心が高まりました。

その中で、子ども視点の授業や教材のあり方を提案し、「追究の鬼」を育てた有田実践。

当時強烈なインパクトを与え、今も多くの実践者に愛されています。

 

 

本書は大きく2部構成になっています。

前半部分は、社会科教育や社会科教師に見られる問題点について。

後半部分は、前半の問題に対応して、子どもの主体的な追究心に火をつける教材について具体的に例示しています。

前半の有田氏の問題意識から考えるべきこと、学ぶべきことが多いことは、今も変わりません。

 

 

「与える授業」から「育てる授業」へ。

その想いと願いが、『子どもの生きる社会科授業の創造』というタイトルにも込められているのでしょう。