社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

513 「間」をとること

1 授業内の「間」

 授業の中での「間」を大切にしています。

子どもが発言した言葉を受け止めた後に一呼吸置く瞬間や、教師が発問や説明をした後に一呼吸置く瞬間です。

子どもたちは「間」があることで自分の問題として捉えたり、じっくり思考したりすることができます。

子どもの豊かな発言やつぶやきは、この「間」があるときに生まれます。

「間」のない授業では、子どもは息継ぎできず、無機質な発言が多くなります。

 

2 授業外での「間」

 「子どもが育つのは、授業の中で育つのではなく、授業と授業の間で育つ」とは、『しなやかな授業』の中にある山田勉氏(1989)の言葉です。

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ここで言う「間」とは、「本時の授業と次の授業までの間に生じる時間のこと」です。子どもが自ら追究したり、さらに深く考えたりするには、この「間」が非常に重要です。子どもたちがこの「間」を意識し生かすためにも、

 

〇授業内容は子どもたちの「問い」が生まれるようにすること

〇授業内で解決することと、授業内で解決できないことを明確に分けること

 

を意識しています。

授業内ですべてスッキリとさせてしまわずに、子どもに「もやっとしたもの」を残しておきます。

この「もやっとしたもの」が残るからこそ、子どもたちはまた追究しようとします。

また、子どもたちが常に「問い」を意識できるように、授業後に残った「問い」を子ども達自身が記録するようにしています(本校ではロイロ・ノートを使用しています)。残った「問い」を記録しておくことで、いつでもその「問い」に対して子どもが感心を寄せられるようにします。

すると、子どもたちは「間」を生かし、残っている自分の「問い」に向き合うようになります。

自分のペースで「間」を豊かな時間にできます。

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