社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

975 「カルテ」から軌道修正する

教師の役割について考えさせられます。

『カルテを生かす社会科』の中に、次のような箇所があります。

 

「このようなそれていく授業に対しては、えてして教えこんでしまったり、ヒントを与えて自分のひいた路線へひきもどそうとしたりしがちである。ちょっと横へ曲がってあの子の考えを聞いてみたらと、新しい場面をつくるための足ぶみができる思いきりのよさはなかなかできない。だが、教師の中につかまれている子どもがある時、教えこむことにも、無理にひっぱることにもストップがかかる。カルテの中の、何か息づくことがあろうと思われる子どもの断面がそれをさせないのである。」p44

 

「軌道修正する」ことは教師の重要な役割のひとつです。

しかし、無理矢理軌道修正するのではなく、カルテをつけることで「この子」が軌道修正をしてくれることが確信できます。

子どもの側から授業を組み立てるとはこのようなことをいうのだと考えられます。