生活科の本質は「気付きの質を高めること」。
「気付き」やその高め方のポイント等は図の通り。
実は、昭和30(1955)年度改訂版の学習指導要領(社会科編)では、
「…自分たちが学校や家庭の一員として毎日の生活をしていることに気づかせる。」
「自分たちの毎日の生活には、過程や学校の人たちだけでなく、そのほかのいろいろな人々との交渉があることに気づかせ、…」
などの目標が多い。
昭和52(1977)年度に至っては、「気付かせる」というという目標が低学年を中心に掲げられているだけでなく、「内容」の文言すべてが「気付かせる」で結ばれている。
「気付き」とは、自分の中の問いと外部の事象との出合いによって生成される認識の自己変革のことを指す。
外部だけでなく、自分の中の問いについてさらに深く気付くことも考えられる。
つまり、「気付く」ということは、自己変革、自己発展する契機として重要なものとして捉えられる。
しかし、「気付く」ことは認識や理解の前段階として低次元のように扱われることが多い。
戦後に低学年社会科が重要視していた「気付き」が今も脈々と受け継がれている。
今一度、子どもに「気付かせる」ことの重要性を教師が把握し、低学年のうちに子ども自ら多くの「気付き」が得られるようにしていく必要がある。