社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

1330 記録から感動を

本書には4本の授業記録と考察が記載されています。
その中の一つに、僕が経験した状況とまったく同じ状況の授業記録があります。
「わかる」と共感すると共に、それを著者がどう考察したのか、自分との差異を見ます。
自分にはない捉え方、子どもの見方がそこにはあります。
 「そうか…自分の捉えがまだまだ甘い」
と感じたり、
「これは自分ならこう解釈する」
といった感覚、感情が芽生えます。
こういうのは、克明な記録、事実があるから出てくるものです。
人の記録からもこれだけ気づきや学びが多いのですから、自分がとった記録であればなおさらです。
確かに授業中の一語一句をもらさずに記録をとるのは大変です。
でも、そこにしかない気づきや感動が必ずあります。
重松鷹泰氏は『授業研究No120(1973年9月号)』の中で次のように述べています。
「ひたむきで、馬鹿正直な努力こそ、教師に必要なものではないか」
「骨の折れる授業記録をつくることが、非能率であるかも知れないが、何ものにもかえがたい何かを与えてくれる」
僕もそう信じて愚直に馬鹿正直に続けます。