社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

1353 子どもが豊かに学ぶこと

昨日、大正自由教育の話が出てきて、手塚岸衛のお名前が。
『自由教育真義』を朝からちょっと読んでいました。
もうこの時代からずっと子どもが「学ぶこと」を軸にされていたことが再確認できる内容が散りばめられています。
よいです。


「教師は教壇を降つて机間に在れ。教壇の教師ではなく机間の教師でなくてはならぬ。授くるに倹約にして学ばしむる豊富であれ。児童の為しうるものは、教師は断じてこれを為してはならぬ。児童の試行し苦心せざる前にあたつては、何事もつとめて教へざらんとする態度に出づべきである。鸚鵡の物倣ねのやうな模倣をさせずに、蠶が繭をつくるやうな創造をさせるのが教育である。生は適度な困難に遭遇することによつて活躍する。或障碍を突破せんとするときに創造活動は躍動する。」
(手塚岸衛(1982)『自由教育真義(復刻版)』日本図書センター、pp.24-25. )