社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

1452 内から発動する問い

 長岡文雄(1986)は、次のように述べます。

 

 私は、先に、「技術化」を瑣末のことのように記した。しかし、教育は技術なしでは動かない。発問技術も板書技術も必要である。技術は習得しなければならない。けれども、人間の根源に培うところの、個を育てる発問や板書には、すでに大きなちがいがひそんでいるのである。表面は何となく同じに見えながら、根は異なった世界にある。このことをわきまえた技術化でありたい。


 そして、それを前提として、1年生の動物園の遠足のあと、「象はどんな動物でしたか」という発問ではなく、「象さんにお尋ねしたいことがあるの」と発問しました。
2つの発問の違いはどこにあるのでしょうか。


〈文献〉
長岡文雄(1986)「個を育てる教師―「本然の問い」への着目―」『考える子どもNo.170』p. 17.