社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

1971 灯で温め続ける

東井義雄(1957)は、子どもたちの「生活を耕す」には、
 
「子ども一人一人の内面的な生命活動に喰いいって行かねば、どうにもすることのできない問題だからである。」
 
と述べます。
また、
 
「子どもの一人一人が、まず、自分の内面的な意識活動や、それに関連して行われる生活行動に対して、自分の方から注目し、その生命活動の一ひら一ひらを大じにしようという心構えになってくれることが先決問題である。」
 
と述べます。
 
この
「自分の内面的な意識活動や、それに関連して行われる生活行動に対して、自分の方から注目し、その生命活動の一ひら一ひらを大じにしようという心構え」
こそ、子どもの自分自身へ対する気付きだと感じます。
 
まずは対象となるものに対して没頭すること。
そこから得る気づきを自分の中に取り入れ、そこにできるささやかな感動を灯すこと。
その灯で心を温め続けていくこと。
そんな経験の連続を低学年では特に大切にしたいものです。
 

東井義雄(1957)『村を育てる学力』明治図書