出会いの日に何をするのか。
色々と考えます。
基本はシンプルでいいと思っています。
キーワードは「安心感」。
そのために意識することは「丁寧さ」。
必要以上の「丁寧さ」があってよいと言えるでしょう。
そのために、自分自身のステートデザインをできるだけ細かく描いておく必要があります。
以下は、その一例です。
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〈1日目〉4月9日(火)始業礼拝
☆学級開きの日は子どもたちに「安心感」を与え「信頼」を獲得することを大切にする。そのために「丁寧さ」を意識し、活動を用意する。
- 登校
・クラス名簿ABC確認(靴箱提示)
・座席確認(ホワイトボード掲示)
・板書
※ロッカーに荷物を入れましょう。(ロッカー・靴箱に氏名シール)
※靴箱に靴を入れましょう。
※提出物は後で担任が集めます。持っておきましょう。
- 始業礼拝(午前8時40分〜9時45分)
- 学年集会(5B教室フロア・9時50分から。トイレは後。
※担任団、先生たちからの話。5人で10分程度。
(例)「5年生は修業の年。すばらしい6年生になるための修行。学年でTEAMになります。「群れ」と「TEAM」の違い。→「最高」学年になろう。一歩一歩の積み重ねが「最高」にたどり着く。
「違い」とはなにか?違いを受け止め、おもしろがれる関係に。受容と共感。
社会科の授業を例にして。多角的多面的な見方。人を一方方向から見るのではなく、様々な面から見ることの大切さ。
- 各ABC教室へ移動。
- 担任自己紹介[15分]〜10:15
→たくさん笑わせる。笑うから楽しくなる。笑う子は伸びる。
※学級通信(手渡し「どうぞ」「ありがとう」の確認、番号うちの確認)、パワポを使って。
- 呼名+その子のいいところ(要録から記録しておく)[15分]〜10:30
「初めて名前を呼ぶ時間です。大切にさせてください。周りの温かく見守る空気をつくってみていてほしいです」
担任所信表明(約5分)〜10:35 ※自己紹介の中にも哲学を含める。
→クラスの哲学の伏線をはる。
・愛の反対は無関心→反応できるクラス
・群れからチームへ
・時を守り、場を清め、礼を正す(人を想う)
→可動棚やロッカーの使い方(ダランはだめ)
・自治(自分たちでつくる) 等
- 回収物・封筒&ぞうきん(出席番号順)〜10:40
※出席番号の集め方の説明→5人ずつ集める。
- 荷物をとって机の上に置かせる〜10:45
- 教科書取りに行く●可動棚の移動(ABCそれぞれ教室前まで) 〜10:50
※2グループに分けて作業。「最初のミッション」
〜休憩〜5分 〜10:55
- 児童個人写真撮影→プロフィール作成用写真〜11:05
※撮影時にプロフィールを書かせる。※自習の時の約束「話さない」「立ち歩かない」を伝えて静かに書かせる。
- 配付 教科書&手紙類(最後に。記名は家で)〜11:10
※「どうぞ」「ありがとう」両手で。相手の方へ向けて。
※プリント類すべてに番号をうつ癖をつける。※板書「丁寧さ」
※教科書類、プリント書けたら机の右上に揃える。※板書「揃える」
- 足跡ノート(記念すべき第1回)〜11:15
※いつ書くか→6時間目終了後の5分間。
※扱い方→価値あるものは紹介する。(内容によっては確認)
※日付、No、題名「5年B組になって」
- 連絡帳(宿題)〜11:20
※毎回チェック(丁寧にかけているか評価する。A,B,C等)※提出の仕方、動線
【宿】
・プロフィール作成(学級向け)※提出
・係活動(クリエイティブで人を幸せにできるもの)
・教科書記名(驚くほど美しい字で)
→宿題提出物はすべて名前の順に出す※提出の仕方をしっかりと教える
【持】
・音楽セット・絵の具セット
・健康調査票、保健調査票、児童個人票
【連】
・通常時程(弁当開始) ・写真撮影(個人、クラス)
- ゴミ拾い・整頓
※一人5つ拾う。→帰る前に場を清める。→+αの意識を伝える。
- ゲーム(T-Cゲームを中心に)※時間があれば
- お祈り
※担任が行う
「今日、この5年B組教室に32人が集いました。ワクワクする気持ちだけでなく、不安もいっぱいあった今日だと思います。特に編入生の○○さんは不安いっぱいだったと思います。その不安が安心に変わり、この教室でみんながたくさんの幸せな気持ちになるようお見守りください。この出会いを大切にし、感謝したいと思います。これからの5年B組の豊かな歩みをどうぞお見守りください」
- あいさつ 11:20下校
※起立2秒→素早い行動を意識することで頭と心が豊かになる。人の時間を大切にでき、人を幸せにできる。
※椅子の入れ方→入らない音をなくすことで場を清める。
☆できれば一人ひとりを観察して通信に書けるようにしておく。(〇〇君は〜が好きなのかな?〇〇さんの笑顔が素敵でした)
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繰り返しますが、初日に大切なことは「丁寧さ」です。
けっして特異なことをしたり、意外性を与えたりすることではありません。(もちろんこの要素も必要ですが)
「あ、この人となら1年間やっていけそうだな」(信頼感)
「このクラスなら安心して学べそう」(安心感)
そう感じさせる。
まずは教師と子どもをつなげる。
子どもと子どもをつなげるのはゆっくりじっくり。
もう一つ大切なことは、実際どうだったのかを1日が終わった後に書き込むことです。
つまり、「記録」です。
赤などの色を使って、
「〜はできず。優先的にするべきだった」
「今回は〜のゲームがヒット。次の日はC-Cゲームを入れていこう」
など。
その日のうちに記録しておくことがミソです。
1日をふり返ることで子どもの現状を捉えるヒントになります。
記録があれば必ず来年度の参考になります。
基本同じだけど、その学年、その時の自分自身やクラスの状況に合わせてよりよい出会いの日にすることができるでしょう。