社会のタネ

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277 単元の入り口と出口(「豊かさ」シリーズ9)

4単元の入り口と出口

〈つかむ場面〉

 単元の入り口と出口について考えてみましょう。

「つかむ」場面と「まとめる」「いかす」場面にあたります。

 

[社会的事象との出合い]

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 まずは、単元の入り口である「つかむ」場面について説明します。子どもたちはまず何らかの形で社会的事象と出合います。どのような社会的事象と出合わせるのかが重要です。例えば、

◯その後の学習の方向性が見いだせる社会的事象

◯子どもの興味・関心や驚きを引き出す社会的事象

◯疑問が生まれ、解決への意欲が高められる社会的事象

◯単元の目標にせまることができる社会的事象

◯追究する際に具体的に調べ・考えるために必要な資料が用意できる社会的事象

などが考えられます。

 どのように出合わせるのかも大切です。

「モノ」「エピソード」「視聴覚教材」「人」などが考えられます。

これらは社会的事象の一部を切り取ったものです。

そこから学習意欲を高めさせ、興味、関心、疑問を引き出すことが大切です。

学びに対するエネルギーは、この社会的事象との出合いによって大きく左右さ

れます。

社会的事象と出合わせたら、まずは、子どもの生活経験や既有知識を引き出します。

社会的事象への関心を引き出すとともに、社会的事象と自分の生活が無関係ではない

ことを意識させるためです。