佐々木俊介(1984)は、
「発問は子供に、ある時間にあることがらをある角度から強要し、即座の返答を求める。子供がそれに興味がなくても、あるいは他の角度から考えてみたいときにも、容赦はしない。おそらく黙って静かに考えたいのではないかと思われるときにも、発表せよと迫る。答えないことは許さないぞ、というのが教師の無言の圧力である」
と述べています。
また、発問に対して子どもが、
「適当にお茶をにごしたり、実際には思っていないことを答えて急場をしのいだりすることもあるのではないか」
とも指摘しています。
発問・指示が、子どもの豊かな思考を抑圧することもあるのではないかということを考えておく必要もあります。
発問や指示は、教師が教えたいものを子どもが学びたいものに転化させるためのものとして捉えたいです。
〈参考文献〉
『学習指導研修1984年4月号』教育開発研究所