最も早く経済の視点が出てくる単元は、3年生の「生産や販売のしごと」の単元です。
「消費者の多様な願いを踏まえ売り上げを高めるよう、工夫して行われている」ことを捉えさせます。
「売り上げ」という経済用語が使用されています。
そこには、お金や金融に対する関心や基礎的な知識を身につけるというねらいがあります。
はたらく人の工夫や努力だけでなく、3年生の時から「利益」等の経済的視点はもたせたいものです。
その他、本格的に経済の視点が組み込まれるのはやはり、5年生の産業学習ではないでしょうか。
農業、水産業、工業等、すべての産業で意識されます。
当たり前です。
生産者は利益を上げたいのですから。
ただ、生産者の工夫や願いはおそらくそれだけではありません。
買い手のニーズに応えて買い手が喜ぶものにしたい。
地球環境に優しい製品開発をする。
持続可能などの視点です。
近江商人の「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」の考えです。
経済の視点をおさえつつ、それだけではない情意的な人のあたたかい部分を感じさせることが大切なのかもしれません(ただ、今までその経済的な視点が少なかったことは否めません)。
少し「経済」の話と離れたかもしれませんが、産業学習をするにあたってそのあたりは大切だと感じています。