オープン・スクール、個性化教育、自由進度学習で有名な学校が、愛知県東浦町立緒川小学校です。ここで大切にしたいのは、緒川小学校独自の学習形態というよりも、子どもを能動的学習者としてみる「子ども観」です。
本書の中に、
「子どもを学習の主体者として再確認することであり、かつ、学習の主体者としての子どもの中に、学習への意欲が本来備わっている」
「子どもたちは本来学びたいと思っており、適切な学習環境さえ与えれば、喜んで学習するものである」
と書かれています。
この「子ども観」があってこそ、成り立つものがあります。
そして、教師の役割について次のように記されています。
「子どもたちの前に立ってひっぱっていく一斉指導を見直し、子どもたちの自学する力を信じて、無用な教え込みを避け学習環境を整えることによって自学を推進させるようにすることである」
もちろん教えることは必要です。
しかし、その「教えすぎる」ことを減らし、子どもが主体的に学ぼうとする機会を増やしていく必要があるのではないかということです。
教師の役割とは何なのか、考え直す必要があります。