社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

1450 発問観

 

この2冊は日本の発問観の変革に確実に影響を与えた書です。

 発問を教授と学習を統一する媒介としてとらえる本格的な発問論として登場したのが、1899(明治32)年に育成会により編纂された『発問法』です。『発問法』は、教師が教えたいものをいかにして子どもの学びたいものに変えるか、という観点から発問を把握しようとしました。

  槇山栄次(1910)は『教授法の新研究』で発問法を「児童をして自ら活動せしむるように仕向けて行く所の大切な方便」と規定します。それは、発問の目的は自問することを教えることだとする発問観である「代理発問」観でした。教師は、子どもに問い方を教えるために発問するというものです。槇山は、明治末の時点で、このような「教えること」と「学ぶこと」の一体的に統一するべき現代的発問観に達していました。

 旧字はめっちゃ読みにくいですが、読んでいると慣れてきますw

 時代を超えても、よいものは、よい。