社会科授業における「発問」について考えています。
発問については多くの書籍で語られています。
例えば、吉本氏は『訓育的教授の理論』(1974)で、発問を
「対象にむかって子どもたちが思考せざるをえないように追い込む教師からのしかけ」と定義しています。
そして、発問を
「限定発問(しぼる問いかけ)」
「関連的発問(ひろげる問いかけ)」
「否定発問(ゆさぶる問いかけ)」
の3つに分類しました。
有田氏は『社会科発問の定石化』(1988)の中で、これら3つ意外に
「思考を深化する発問」
を挙げています。
そして、「思考を深化する発問」の例を
〇「比較させる発問」
〇「因果関係に気づかせる発問」
〇「発展性や関連性に目をつけさせる発問」
〇「ささえられている条件に気づかせる発問」
としていいます。
これらのことを踏まえて、発問を3つに分類して考えました。
(1)「絞る発問」…視点を絞ったりする際に用いる。
「だれが」「どこで」「いつ」等、人や場所、時間などに絞って問う際の発問
(2)「広げる発問」…視点を広げたりする際に用いる。
「どのように」と様子や方法を問い、追究させる際の発問。
(3)「深める発問」…思考を深めたいときに用いる。
「なぜ」と因果関係を問う際、その他一般化を図る際、多面化・多角化を
促す際の発問。
発問の研究や考えは数多くあり、定義づけるのは難しいです。
でも、自分で整理し、定義づけ、分類することで自分自身の実践をよりふり返りやすくなります。