社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

1042 発問の組織化を学習者側から考える

よい授業を行おうと思えば、よい教材の存在が必須です。
その教材を生かすためのポイントのひとつは、教師が直接子どもたちに働きかける「発問」です。
しかし、「発問」を授業技術として単独で捉えようとするだけでは、正確に「発問」の構造や機能を明らかにすることはできません。
なぜなら、発問は、教材のねらい・特質・構造などによって規制されるとともに、子どもの意識や認知度によって左右されるからです。
豊田久亀(1984)は、発問構成において、発問の組織化という観点から図のように3つを取り上げています。

「論理的な組織化」は、前後の発問や、説明・指示と矛盾しないように発問を組織すること、「科学的な組織化」は、教科・教材の論理に即して発問を組織すること、「心理的な組織化」は、子どもたちの過去経験や興味・関心、能力等合わせて組織すること、と捉えることができます。
 一連の授業の中での文脈に合わせた発問を組織すること、教科目標や教材に即して発問を組織すること、働きかける対象である子どもの実態を捉えて発問を組織することが重要であるということです。
発問の構造や機能を明らかにするには、その一連の構想の視点からの分析が欠かせません。

今、この組織化を学習者側から捉え直してみようと考えています。