社会科は「比較の教科」だと言っても過言ではないと思っています。
「比較」は「相違点(違い)」と「共通点(同じ)」を見つける思考法です。
様々な比較方法がありますが、今回2つの比較方法をご紹介します。
一つは「マクロな比較」です。
「低地のくらし」を学習して得た概念と「高地のくらし」で得た概念同士を比較することによって、概念をより大きく豊かにしています。つまり、概念同士を比較させています。
もう一つは「ミクロな比較」です。
「ミクロな比較」は具体的知識同士の比較です。概念を獲得するための比較です。例えば、きゅうりとサンマの輸送法を比較します。運んでいるものは違うけれど、どちらも「保冷トラックなどで新鮮に届ける工夫をしている」という概念を獲得することができます。「同じ」と「違い」をはっきりさせることは、それぞれの社会的事象を際立たせ、そのしくみをよりわかりやすくさせるのです。
「比較」による事例は無数にあるでしょう。もちろん意識せずに「比較」していることも多くあります。我々教師や子どもたちが意識的に使えるようになると、ものの見方が変わるのではないかと思います。
事例を集めて系統的に整理すればさらにおもしろくなるだろうな、と思っています。
以下は、単元の最後に子どもが作成したリーフレットです。