社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

15 「マクロな比較」と「ミクロな比較」

 社会科は「比較の教科」だと言っても過言ではないと思っています。

 「比較」「相違点(違い)」と「共通点(同じ)」を見つける思考法です。

 様々な比較方法がありますが、今回2つの比較方法をご紹介します。

 一つは「マクロな比較」です。

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 「低地のくらし」を学習して得た概念と「高地のくらし」で得た概念同士を比較することによって、概念をより大きく豊かにしています。つまり、概念同士を比較させています。

 もう一つは「ミクロな比較」です。

 「ミクロな比較」具体的知識同士の比較です。概念を獲得するための比較です。例えば、きゅうりとサンマの輸送法を比較します。運んでいるものは違うけれど、どちらも「保冷トラックなどで新鮮に届ける工夫をしている」という概念を獲得することができます。「同じ」と「違い」をはっきりさせることは、それぞれの社会的事象を際立たせ、そのしくみをよりわかりやすくさせるのです。

 

 「比較」による事例は無数にあるでしょう。もちろん意識せずに「比較」していることも多くあります。我々教師や子どもたちが意識的に使えるようになると、ものの見方が変わるのではないかと思います。

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 事例を集めて系統的に整理すればさらにおもしろくなるだろうな、と思っています。

 

 以下は、単元の最後に子どもが作成したリーフレットです。

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低地と高地の比較 リーフレット