以前、上記のような内容を書きました。
適用させる機会を意図的につくる必要があります。
つまり、重複の意識をもち、教師が意図的に重ねさせるスパイラル化することが大切です。
5年生「低い土地」の学習、海津市(低い土地)を例にします。
学習した後に獲得する知識は、
「海津市に住む人々は、低い土地の豊富な水を利用して、米作りやれんこんづくりなどを行っている。」
という海津市のみに通用する個別的・限定的な知識内容です。
その後、嬬恋村(高い土地)の事例を学習します。
学習後に獲得する知識は、
「嬬恋村に住む人々は、高い土地の涼しい気候を利用してキャベツの栽培を行っている。」
という嬬恋村のみに通用する個別的・限定的な知識内容です。
この2つの事例を重ね、比較することで
「海津市と嬬恋村は高い土地と低い土地という点では違う。しかし、どちらも土地の特徴や自然を生かして工夫して生活している。」
という共通点が見つかります。
どちらにも通用する汎用性の高い知識です。
また、この知識は、他のあたたかい土地や寒い土地の事例でも通用します。
得た知識をあたたかい土地や寒い土地のくらしの学習でも重ねさせることで、
「自然条件を生かしてくらしや産業の工夫をしている」
というより汎用性の高い知識を獲得することができます。
ここで大切なことは、ある視点に着目して重ねさせることです。
今回は、「地形と産業の関わり」で重ねさせています。
特定の文脈や状況の中で適用されるのです。