「認識」は、主として思考と知識とから成り立ち、直接に目で見ることはできません。
目で見えないので捉えにくいのです。
また、「社会認識」とは、社会の事物・事象の本質を客観的に把握することです。
物事を深く、客観的に把握することは容易なことではありません。
国や地域の範囲が大きく、複雑に絡み合った関係があり、原因結果がつかみにくいのが社会認識です。
さらに、社会科の認識は、時間認識、空間認識、関係的認識に分けることができます。
それぞれの認識に特有の認識形成の仕方があり、その過程での「つまずき」が考えられます。
例えば、時間認識を形成するには、長い歴史の時間を、きわめて短い時間としての相対的に受けとめることからくるつまずきが考えられます。
また、空間認識は、直接経験がしにくく、間接的に抽象的な思考が働くことによる「つまずき」が考えられます。
関係的認識では、目には見えにくい社会に対する因果関係や事象のつながり等を捉える際に生じる「つまずき」が考えられます。