社会のタネ

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2027 問答「地域教材の見方」


問「地域教材を社会科の見方考え方で抽象化していく視点を知りたいです。」

 「社会科の見方考え方で抽象化していく視点」というものが、どのようなイメージなのかがよくわかっていませんが、社会科の見方考え方は、主に「地理的」「歴史的」「関係的」な見方になります。これらはどの地域教材における社会的事象でもあらわれる視点です。
ただ、地域によってはどの視点が色濃く出てくるかが変わってくるでしょう。
たとえば、地理的な視点から見られる土地条件や自然条件は地域独特のものになります。そこから生まれる環境や地域性、産業や特産物がでてきます。
そして歴史的にみてもおもしろい地域もあるでしょう。そこに人が住み着く背景や発展、そもそも地域の名前はどこからきているのかなどです。
関係的に見ると、地域独特の工夫があります。過疎化、高齢化の対策もされている地域もあるでしょうし、地域のコミュニティの中で「共生」という感覚を大切にして暮らしている人々も多いでしょう。
3つの視点でみていくと、大体の特徴がわかってくると思います。
 
 また、地域教材はどの学年でも魅力的な教材開発ができます。
例えば
3年生…市の様子、はたらく人とわたしたちのくらし
4年生…きょう土の伝統・文化と先人たち
5年生…情報化した社会と産業の発展、水産業のさかんな地域
6年生…日本の歴史
どこから切り取ってもおいしいですね。
社会科の目標にあわせてどこをきりとるかということを考えます。5年生の農業や水産業の単元でも地域の事例を扱ってから、他と比較して一般化する方法も考えられます。地域の具体事例から考え、一般化する方が理解しやすい子もいるでしょう。
6年生の歴史を地域教材で開発すると、子ども達が「歴史」を身近に感じてくれるでしょう。
3,4年生だけでなく、様々な単元で「地域」を意識したいものですね^_^