ある方が、本書と『授業づくりの発想』藤岡信勝(1989)を「教授学」の書として取り上げて紹介されていました。
ちなみに藤岡氏の書籍については以前にも書いています。
改めて本書を読み返してみても、学ぶべきことが多い書です。
著者の吉本均氏は「技術」に「ドラマ」というルビをふっています。
「技術」をただの技術と表現するのではなく、「ドラマ」と表現するところが何とも素敵です。
題名である授業の構想力を「授業以前の構想力」と「授業のなかでの構想力」とに分けています。
「授業以前の構想力」は、教科内容と教材とを区別することや教材、教具、資料づくり等について。
「授業のなかでの構想力」は、教授行為を戦略化すること等について。
このような授業の構想力は、教師が「自覚的に」学び取ることによって成立できると述べています。
本書は、教師が「自覚的に」学んでいくのには最適の書だと感じています。
今、アマゾンで手の届く値段で販売されています。
こういう書籍の紹介をすると、それがけっこうすぐになくなったりすることが多いです。
本書は教科に関わらず手にしておいて間違いない書です。