社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

884 内からの理解

表面上に表れる事実だけが真実ではない。その子の内面(その子の世界)に近づく必要がある。平野(1994)は、「内からの理解」が必要だと主張し、次のように述べている。

「内からの理解は、その人になったつもりで、その人と同じ立場に立ってその気持ちを理解するということである。つまり、それによって、その人の知識や技能あるいは行動に出会うのではなく、心に出会うのである。この理解は、いわゆる共感的理解と同義である。」

 また、理解する側の単なる当て推量にしないようにする必要条件を次のように記している。

・その人の言動およびその人をとりまく諸条件についての様々な事実を、調査、観察、面接などによって知り、その人の置かれている立場をより正確にとらえること

 もちろん、その子自身になりきることはできない。だからこそ、子どもに対して共感的に敬意をもって接し、様々な方法をもって子どもを理解しようとする態度が必要になる。

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