社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

268 「なぜ〜?」が難しい理由(「つまずき」シリーズ6)

〈「なぜ〜?」は難しい〉 しかし、この「目に見える事実」から「目には見えない意味や特色」を見出すときに子どもたちの多くが「つまずき」を感じるのです。 そこには原因と結果をつなげて考える「因果思考」が働くからです。 「なぜ〜?」の問いは、何に対…

267 見えるもの→見えないもの(「つまずき」シリーズ5)

思考活動の「つまずき」に関して述べていきます。 (1) 見えるもの→見えないもの 社会科は、一言で言えば「見えないもの」を見えるようにする教科だと言えます。 社会的事象の見えない意味や特色を見出すことが社会科の本質とも言えます。 〈「どのように…

266 『地名に学ぶ』『地名を生かす社会科授業』谷川彰英

「地名」、これがまたおもしろい。 行く先々の地名が気になって仕方ないものです。 鳥取に兵庫県と同じ「姫路」という名前があります。 なぜどちらも「姫路」何だろう?と思います。 西宮市名塩茶園町は、なぜ「茶」? 昔茶畑だったのかなぁ、、、。とか。 …

265 自分ごととして捉える(「つまずき」シリーズ4)

子どもたちの興味関心に対する「つまずき」を捉える時に、「身近になる」ということを考えることが大切です。 子どもにとって「身近」とはどういうことでしょうか。 社会的事象を自分ごととして捉えるときに、「身近」になるのではないでしょうか。 しかし、…

「社会科的な見方・考え方」とは?(「豊かさ」シリーズ5)

②社会的な見方・考え方を「働かせる」 社会的な見方・考え方を「働かせる」とは、空間的な視点、時間的な視点、関係的な視点に着目して「問い」を設け、比較や分類、関連付け等の思考を経て、社会的事象の様子や仕組みなどを捉えることです。 簡単に言えば、…

263 「社会科的な見方・考え方」とは?(「豊かさ」シリーズ4)

概念的知識を獲得するために、社会的な見方・考え方を働かせた問題解決的な学習を行うことが必須です。 ここでは、まず「社会科的な見方・考え方」とは何なのかを説明します。 ①社会的な見方・考え方の変遷 社会科発足以来、「社会的な見方・考え方」の捉え方は…

262 興味関心の「つまずき」に関して(「つまずき」シリーズ3)

① 興味関心のつまずき ② 思考活動のつまずき ③ 認識のつまずき のうち、①の「興味関心のつまずき」から考えてみたいと思います。 興味関心に関する「つまずき」を軽減するために、まずは社会科授業に対する抵抗を少なくすることが大切です。 社会科をあまり…

261 概念的知識(「豊かさ」シリーズ3)

前回、「自分も周りも幸せにできる「豊かさ」をもつ子を育てたい」と述べました。 自分も周りも幸せにするためには、それにふさわしい考え方と行動ができなければいけません。 よりよい社会にしていこうという気持ち、行動がポイントとなります。 (<参考>…

260 「豊かさ」とは?②(「豊かさ」シリーズ2)

社会科の教科書を見ていて色々なことを感じます。 例えば、4年生の社会科教科書の単元名には 「住みよいくらしをつくる」 「自然災害からくらしを守る」 「特色ある地域と人々のくらし」 「健康なくらしとまちづくり」 「くらしと電気」 「健康なくらしを守…

259 「豊かさ」とは?①(「豊かさ」シリーズ1)

兵庫県篠山市今田町。春は鮮やかな新緑。 秋は美しい紅葉の山々。 澄んだ空気と豊かな自然あふれるおだやかな場所。 日本六古窯としても有名な焼き物の里です。 私は、この場所の雰囲気、人が好きです。 数ある窯元の中に「丹窓窯」という窯元があります。 …

258 「つまずき」に対して(「つまずき」シリーズ3)

①社会科における配慮事項 ただでさえ難しさのある社会科です。 困難さをもつ子どもたちにとってはより「つまずき」を感じる教科にもなりかねません。 学習指導要領では、指導計画作成上の配慮事項に「障害のある児童などについては、学習活動を行う場合に生…