社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

教育全般

1081 「個性を生かす」とは

そもそも「個性」とは何なのでしょうか。 「個性を生かす」とはどういうことなのでしょうか。 篠原助市(1935)は『増訂 教育辞典』(宝文館)の「個性と教育」の項で、教育の立場から見ての個性の捉え方について次のように述べています。 「教育上の見地よ…

1062 ことばー経験

宇佐美寛氏は、わかるということを「ことばー経験の重層構造を往復することである」という。 この図が思い浮かびました。

1008 地に足をつけて実践すること

石橋勝治(1949)『一年生の教室記録』という戦後に出版された一冊があります。 『石橋勝治著作集7』の中にも収められています。 その「はじめに」で、次のように述べられています。 私たちはプランが教育なのではなくて、子どもたちの実際の生活をほりさげ…

1005 カラフルな知識

「知識」について整理したくて再読。 僕は奈須氏の「カラフルな知識」という表現が好きです。

996 「経験」を語る

「経験」を豊かに語れる子どもを育みたいものです。

979 子どもの把握

子どもたちを把握するのが困難だというのは、実は当然のことである。 子どもを生きている人間として把握しなければならないからである。 重松鷹泰(1971)『初等教育原理』明治図書

973 互いの「ナラティブ」の溝に向き合う

「透明性錯覚」に陥っている事例は小学校現場にも多くある。「きっとわかっているだろう」「わかってくれているはず」と思う方が楽だからだ。例えば、学校行事として例年行われる運動会や音楽会。毎回同じように流れている学校行事だから、暗黙の了解という…

918 「学習形態」について考える

『現代の学習形態』によると、学習形態という語は元々「主体」「内容」「人間関係」といった構成要因として捉えられていました。つまり、単なる外的な組織概念だけではなく、内的な方法概念でもありました。組織概念のみが目立つようになった理由は、学…

867 学びほぐし

先日、ある学習会で、次のような発言をされた方がおられました。 「個別最適な学び等、新たな教育用語がどんどん入り、教育界がめまぐるしく変化していることを感じる。今まで30年以上経験して獲得してきたもの(一斉授業のノウハウ等)を放棄しなければいけ…

866 二項対立の罠

教育の世界にも多くの二項対立的な考え方が存在します。 一斉授業か個別学習か、履修主義か修得主義か、デジタルかアナログか、オンラインか対面か、紙か端末か、認知能力か非認知能力か、ゆとりか詰め込みか、系統主義か経験主義か…。 数え上げれば切りがあ…

800 何のための特活?

「学活は席替えとか係りとか班決めとか、お楽しみ会しました」 「だいたいがドッチボールをして遊んでいました」 といった表記をネットで見かけました。 特別活動はどの時代も「何をするか」以前に「何のためにするか」ということが最も考えてこられなかった…

785 わかりやすくするために気をつけていること5つ

783 戦争と平和について

777 「敬意」を成り立たせる関係

ある授業の中で、アーティストによる芸術作品と、子どもの造形表現とを結びつけることから多くのアイデアをいただけた。 おそらく、そういった活動は子どもにとって「おもしろく」「意味のある」活動になる。 そこにはアーティストのアイデアや創造性、独創…

766 「静かにしなさい」は敗北の言葉

764 20代のアイデア

「多くの偉大な発見は、20代になされていますし、少なくともその基礎ができ上がっていなければいけないといわれています。そのための心がけとしまして、何かをする時には、パッと浮かんでくることを書きとめて、終始くふうするといいのです。くふうすれば…

757 事実の勘所

子どもの学習状態を読むことに対して、齋藤喜博(1970)は、 「教育とか授業においては、『見える』ということは、ある意味では『すべてだ』といってもよいくらいである。それは、『みえる』ということは、教師としての経験と理論の蓄積された結果の力だから…

685 「話し合うことは人を機敏にし、書くことは人を確かにする」

「文字言語」が生まれるまでは、「音声言語」と身ぶりで人はコミュニケーションを行ってきた。やがて文字を発明する部族や民族が現れ、それが広まっていった。それから人は、「文字言語」と「音声言語」を使い分けてコミュニケーションをとるようになってい…

677 問題を発見すること

木下竹二氏(1972)は、『学習原論』の中で、 「元来疑問は教師が提出するのは主でなくて学習者が提出することを主とせねばならぬ」 「学習者は、疑問をもって学習を開始し、疑問を持って学習を閉じる」 と述べています。 このように、疑問、つまり「問い」を…

675 記録をとることで得られる効果

・「記録をとる」という意識が働けば、必然的に子どもをよく「みる」ようになる。 ・継続的に「線」として捉えるようになる。 ・じっくりと「みる」という心理が働くので、子どもを待つようになる。 ・様々な子どもの活動の様子をみとるために、子どもに任せ…

674 子どもの捉え方

授業研究の目的は一言で「子ども理解」です。 それは、けっして印象的、感覚的に捉 えるということではありません。 より客観的に分析的に連続的に多面的に子どもを捉えるという ことです。 そこには「具体」が必要となります。 その具体を表すのが、「子ど…

672 「感度」を高める

社会科の授業をしている時によく思うことがあります。 社会科は子どもの生活経験がより表れ、その子「らしさ」がよく出る教科だということです。その子「らしさ」を出すには 〇十分に対話する時間とゆとり 〇おもしろいと感じる「感度」 が必要です。 十分に…

669 「学び方」の変化

今回のコロナ禍で子どもたちに大きな空白が生まれました。 その空白をどのように埋めていたのかは子どもによって大きく違っていたでしょう。 学びを止めず、自分で学びを進めることができた子どもは、「学び方」を知っていた子ども達です。 これからまた何が…

666 「個」を見る

「本当に「個」の成長を見ることができているのか」ということを自問自答します。 自分の実践で弱いところは「徹底的に個を見る」ということです。 個を見るために1人ひとりの記録はとっています。 しかし、「徹底的に」というと自信がありません。 「ひと…

664 子どものつぶやきが聞こえる

「子どものつぶやきが聞こえる、それは小学校一級普通免許よりも、もっと大切な免許状なのだ」 (東井義雄『村を育てる学力』より)

651 個別最適な学び

個別最適な学びとは、「個に応じた指導」(指導の個別化と学習の個性化)を学習者の視点から整理した概念です。 ◼️指導の個別化は、一定の目標を学習進度等に応じ異なる方法で指導すること。◼️学習の個性化は、それぞれ異なる目標について興味・関心に応じて…

566 カラフルな知識

奈須氏の提案する「カラフルな知識」という表現が好きです。

474 逞しさ

どんな子どもに育ってほしいのか。 「逞しい」 子どもです。 自分がそうだと信じている場面が批判的に捉えられた時、立ち止まり、ふり返り、自分の甘さを受け入れた上で前へ進むことができる。 そんな「逞しさ」をもつ子でいてほしいです。

358 見つけるプロ

地図帳などから情報を探してくることがうまい子がいます。 その子のことを「見つけるプロ」と評する子がいます。 どちらも素敵です。 そこには仲間に対する「敬意」があるからです。 「見つけるプロ」 「書くプロ」 「聴くプロ」 「説明するプロ」 … 多くの…

308 分散登校から見えるもの

分散登校がはじまって数日たちました。 午前と午後でクラス半数の児童が登校します。 全員が揃わない寂しさもあります。 前半と後半で同じようにする難しさもあります。 分散登校だからこそのよさがあるとも言われています。 例えば、人数が少ないために一人…