社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

授業研究・子ども理解

1099 量的に質的にみる

質的にも量的にもどちらからも見ていけるようになりたい。 感覚だけでなく、データ分析も効果的にできるようにしていきたい。

1093 作文を育てる土

東井は、作文教育を農業に例えて、まずは土を作ることが大切だと述べる。土を丁寧に耕せば、作物自ら育つということである。「作文を育てる土」、すなわち「作文以前のもの」を用意し、それを育てる上で最も影響が大きいものが「教師の心構え」だと述べる。 …

1090 授業の事実をみる

最近撮っている授業ビデオを部分的に見るのが多かったが、1時間まるごと見るのはひさしぶりです。 やっぱりおもろい。 最近は全体を見るだけでなく、ある子に焦点をあててみるようにしている。 その子が何をしていたのか、どう反応したのか、どう発言したの…

1084 「源流」から流れ続けるもの

この本、ほんと好きです。 先人に敬意をもちながらその想いや技術、文化を受け継ぎ、実践し、創造し、また追究していく。それが確かな跡となり、後生にもまた引き継がれていく。脈々と続いてそれは途切れることのないもの。ほんと、「道は果てしない」。以下…

1082 縁

「教育という行為を、原因―結果の論理でとらえるとともに、縁を加えることによって、心理学や社会学などが提供する子ども研究の成果を、教育にほんとうに活かすことができる。縁を加えて教育をとらえると、この縁を活かそうとする主体的な構えが生まれる。こ…

1080 全身全霊

「問題解決学習の原型は、未分科時代の低学年においてもっともとらえやすいのではなかろうか。」(『考える子どもNo54』1967年 より) ほんと、そう思う。 低学年の子はいっぱいの問いを生み出し、全身全霊で体当たりをしている。

1032 あたりまえの授業

カルテは、学籍簿でも通知表でも身上調査書でもない。それは、学校生活の中にあらわれた子どもたちの変化を子どもたち一人ひとりの心の奥底までえぐり出す長期にわたる記録である。 カルテを書くことにより、初めて子どもたち一人ひとりの弱さ、強さ、悩み、…

1009 その子の「物語」を愛しむ

子どもの具体の姿に真実があります。 そこに、その子の学びの文脈やくらしの文脈が生まれ、その子の「物語」が生まれます。 子どもの学びの文脈を読み取り、その子のこだわりを見て、そのこだわりにつき合い、その子と共に教室でくらしていく姿こそ、本当の…

1002 『土谷正規の体育』

奈良女副校長であった土谷正規の定年退職の前に編まれた一冊。 土谷氏の仕事は多岐にわたるが、体育の授業だけに焦点を絞って構成されている。 とは言っても、体育だけでなく、集団指導論、総合学習論、増健論等、様々な角度から迫っている。 それがよい。 …

1000 資料にもとづいた個の追究

「授業分析というのは、資料にもとづいた個の追究です。録音や録音から持ち出したものを、一生懸命みて、そうすると、そこに現れてきた児童の個が、みえてくる。また、児童の個がみえなくて、まごまごした自分や、個がみえてきて、それを励まそうとした自分…

982 子どもの行為を表現としてみる

「おとなが意地を張るとき,子どもも意地を張る。子どもが意地を張るときは、たいがい、おとなが先に意地を張っている。子どもの世界に参与するというのは、おとなが自分の考えを捨てて子どもの考えに従うというのではない。おとなは、自分の考えを何らかの…

975 「カルテ」から軌道修正する

教師の役割について考えさせられます。 『カルテを生かす社会科』の中に、次のような箇所があります。 「このようなそれていく授業に対しては、えてして教えこんでしまったり、ヒントを与えて自分のひいた路線へひきもどそうとしたりしがちである。ちょっと…

974 教師にとっての実践記録とは

教師にとっての実践記録とは、教師が教師として、子どもたちの発達に関わっていけるような自己形成=主体形成をとげていくために書き続けられるものといえる。したがって教師として、子どもに賭ける情熱のないところからは、すぐれた実践も、実践記録も生ま…

970 授業記録

1学期、授業動画などを撮っているのなら、夏休みの間に文字起こしをして授業記録を残すことをおすすめします。その「事実」から、驚くほど多くの気づきが得られます。

966 自分の構え

共通問題の成立は、その問題についての仮説を生み、解決の方法についての構想もわかせる。そして、事実にあたったりしながら、仮説は検討吟味され、さらに新しい問題を生んでいく。問題は解決されながらも、さらに問題を生んで発展していく。それは問題解決…

960 授業は〈この子〉のためにある

授業は、〈この子〉のために行うものである。 授業の出発も帰結も、〈この子〉の生活の充実にあり、学習法の開拓にある。 長岡文雄(1983)

959 見取りをカラフルに

子どもをカラフルに見取れるようになりたいものです。

957 子どもの横に並ぶ

佐伯(1995)は,次のように述べています。 「『先生』というのは、まず本人自身が、文化的活動として、知識を再発見し、鑑賞する活動に従事する者でなければなりません」 「『先生』というのは,『どう教えるか』のみに関心のある人ではなく,『いったい,も…

951 研究授業のあり方

個の見取りや資質・能力ベースの考えをもってすれば、1時間レベルの事後研修会はもう限界だと感じています。 もっと大きく、せめて単元レベルでの形で議論することも必要だと。 研究授業のあり方も大きく変わっていくだろうなぁ、と感じています。 変えなあか…

930 子どもを「見取る」とは

われわれ教師は、子どもを理解しようとするために、子どもの事実を根拠に子どもをさぐり続けます。 教育用語としてよく使われる「見取り」は、子ども理解とほぼ同義と考えられますが、教師の働きかけが前面に出る感じがします。 子どもを「見取る」とは、 ・…

885 戦後の子ども研究

子ども研究として重要な一冊が、『現場の児童研究』です。 本研究の対象となったのは、終戦前後に生まれた子どもたちで、衣食住にも事欠いている状態でした。 ただ、子どもたちは、自由に子ども自身の世界にひたりきっていました。 だからこそ、子どもたちの…

884 内からの理解

表面上に表れる事実だけが真実ではない。その子の内面(その子の世界)に近づく必要がある。平野(1994)は、「内からの理解」が必要だと主張し、次のように述べている。 「内からの理解は、その人になったつもりで、その人と同じ立場に立ってその気持ちを理…

883 子どもを見取るための教師の働きかけ

見取るための教師の働きかけが重要だと考えられる。 ・問いかける ・訊く ・促す ・環境を整える ・調査する ・観察する ・面接する ・傾聴する 子どもをさぐろうとする教師の構えが必要となる。それがあるからこそ子どもの姿や学びの事実に目が留まるように…

882 子どもの見取り方

子どもの思考や感情は子どもの内面の動きなので目には見えません。 外面に表れた事実を根拠としなければなりません。 例えば、 などが考えられます。 例えば、しぐさにしても、次のようなことが考えられます。 ・首をかしげる(疑問に感じる) ・目を開く(…

880 子どもを見取る際の注意点

子どもを見取る際の注意点について、平野朝久(2013)『続 はじめに子どもありき』学芸図書.を参考にまとめてみました。

879 子どもの「見取り」

先日、鼎談させていただいた中で、子どもの「見取り」ということが話題になりました。 「子ども理解」とか、「子どもを見取る」とか、けっこう普通に使っているけど、その意味をちゃんと言語化できていないなと反省しました。 そこで、色々と文献を漁り、自…

844 子どもの内面を探る

子どもの中の、見えない世界を探りたいものです。

842 内面を探る

長岡文雄(1972)は、次のように述べます。 「教師の管理がきびしいと、子どもたちは姿勢をよくし、顔だけは教師の話がわかったふりをする。「わかりましたか」と問われれば「はい」と威勢のいい声を出す。しかし、これでは、子どもが、やっかいな殿様のお付…

824 社会科と生活綴方

上田薫(1958)は、社会科と生活綴方の共通点を挙げています。 ・生活綴方が子どもの具体的な生活に基盤をおいているということ ・子どもの主体性が確保されているということ ・つねに動く不安定のなかに、そのまま安定を発見するということ です。 生活綴方…

821 「個別学習」で教師はどうするか

「個別学習」において大切なことは、決して放任の学習ではないことを心得ることです。 現状の個別学習だけでは不十分だと判断すれば、教師がある子の考えを共有したり、全員に新たな課題を提示したりすることが必要です。 もちろん、子どもの思いや願いを無…