社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

個別最適な学び

1144 感謝

明治図書さんの社会科ランキングで1,2位をいただいています() 多くの方が手に取ってくださってほんと感謝です。 また、あたたかいお言葉、ご意見ご感想もたくさんいただいています。 励みになりますし、また新たに考え直すきっかけになっています。 僕の今…

1142 ICT活用の拡大

自身の実践と照らし合わせて考えたいことです。

1132 社会科と生活綴方

上田薫(1958)は、社会科と生活綴方の共通点を挙げています。 ・生活綴方が子どもの具体的な生活に基盤をおいているということ ・子どもの主体性が確保されているということ ・つねに動く不安定のなかに、そのまま安定を発見するということ です。 生活綴方…

1124 社会科「個別最適な学び」授業デザイン

明治図書さんより新刊を出させていただきました。 2冊同時発刊です。 ビートルズの青盤・赤盤じゃないですが、〈理論編〉の「青版」と実践編の〈赤版〉で覚えていただけると嬉しいです(^_^) ■〈理論編〉 僕は新しく物事を考える時に「そもそも何なのか?」を…

1116 教師の役割は「行司」

加藤幸次(1982)は、指導における教師の役割は、相撲における「行司」の役に徹することだと述べている。 おもしろいなぁ。

1115 教師の役割

いろいろと考えるけど、図の右側の度合いが大きくなってきている感じがあります。 でも、やっぱりバランスだよなー。 具体的な場面と照らし合わせて考えたい。

1097 個別化教育の分類枠

Ⅰ 閉じた目標で、量的な個人差への対応(例)ドリル学習、プログラム学習Ⅱ 開いた目標を立てながら量的な個人差に対応していこうというもの(例)体育で、難易度別コースを設けておいて、児童生徒が自分の現在の運動能力に応じてコースを選び、異なった目標達…

1096 社会的相互交渉への動機づけ

波多野誼余夫・稲垣佳世子(1971)は、 「社会的相互交渉への動機づけは、『仲間の人びとと、情報・影響・寄与ををやりとりする行動』を誘発し、かつそうした行動が実現されれば低減する(充足される)といった性質のものである。」 と述べています。 また、…

1079 一人の子のストーリーを追う

2年間一人の子を中心に記録し、その子の具体的な姿や学びを追ってきました。そうすることで多くのことが見えてきました。 その子の癖。 その子の思考方法。 その子のものの見方。 その子の他者とのつながり方。 その子のこだわり。 大げさかも知れませんが…

1078 一人ひとりを大切にする

『静かな子どもも大切にする: 内向的な人の最高の力を引き出す』という書籍があります。 人と会ったり話したりすることは楽しいけれど、その後は自分の時間が必要。 人とかかわる仕事をしているけど、時にはひっそり一人で過ごしたい。 一日の終わりには、仲…

1077 割合を考える

1年間のすべての学習時間を子どもに委ねる学習にするということではありません。 奈須正裕(2022)は、次のように述べています。 「まずは思い切って総授業時数の1割から2割程度を質の高い、しっかりとした個別最適な学びにしてはどうかと思う。2割という…

1076 自己評価に対する評価

子どもが自分の個性を生かし、伸ばすためには、自分自身を理解する必要があります。 「自分は何がしたいのか、どのようにしたいのか、どう評価したいのか」を自分で決定し、学習を進めることが重要です。 評価は、「個人内絶対評価」を基本とし、教師の評価…

1075 安彦忠彦の「自己評価」研究

「自己評価」については、安彦忠彦の研究に着目しました。 主に心理学によって議論されていた「自己評価」論に、教育学的視点を盛り込み、より大きな概念として「教育における自己評価」の必要性を説きました。 安彦は、「評価は本来すべて自己評価である」…

1074 自己評価の意義

評価について、教える側の視点だけでなく、学ぶ側からの視点も必要です。自分自身を客観的に主体的に評価し、自らの問題として吟味できるようにします。 自己評価の意義について、例えば次のように述べられています。 「評価は常に学習者に自覚されていかな…

1073 教科としての「学び方」

安彦忠彦(1987)は、次のように述べています。 私は、『学び方』というものは、単なる情報収集、情報処理の方法のみではなく、また何らかの態度的なものでもなく、個々の学習内容に即して身につけるべきものであると思う。つまり、『学び方』のみを、内容の…

1072 学習の個性化の3段階

加藤幸次(1982)は、指導の個別化を4つのモデルと8つのサブモデルに分け、学習の個性化を3つのモデルと6つのサブモデルに分けました。 学習の個性化を詳しく3段階に分けると次のようになります。 学習の個性化への第一歩は、学習者に学習活動の順序を選…

1071 小手先の対応でおわらないために

「個別化教育」ブームのようになっていた1970年〜80年代。 加藤幸次(1984)は「小手先の対応に終ることを恐れる」と題し、「いともたやすく、個別化教育に乗り換えること」に対する危惧を記していました。 いきなり「個」や「一人ひとり」に関心を示す人が…

1070 教科書を活用した「学習の複線化」

どの教科書にも、目次の中に「せんたく」という文字があります。これは、学習指導要領上、いずれかを選択して学習すればいいということです。 例えば、ある教科書では以下のものが「せんたく」となっています。 3年生 工場ではたらく人びとの仕事 畑ではたら…

1069 「学習の複線化」を成功させるポイント

以下は、「学習の複線化」を成功させるポイントです。『個を生かす社会科「学習の複線化」事典』より紹介します。 ◼️学習の「何を」複線化するのか 「学習のめあて」の複線化 ・調べる対象を子どもが選択することによって、「学習のめあて」が複線化する。 …

1068 「選択」を取り入れた学習

北は、「学習の複線化」について、次のように定義しています。 「学習の複線化」とは、子ども一人一人の多様な思いや願いに柔軟に応えられるよう、学習を構成する学習問題や教材、学習方法、学習活動、学習環境などそれぞれにおいて、教師が複数のメニューを…

1067 複線型の学習とは 

北俊夫(1993)は、『社会科〈関心・意欲・態度〉の評価技法』の中で、次のように述べています。 「(子ども一人ひとりを生かす)ことを実現するためには、従来の授業に対する固定観念にとらわれず、子ども自らの考えや問題意識に基づいて、自らの考えや学習…

1064 転移する知識

「先行き不透明な時代」とよく言われます。これから子どもたちはそのような時代を生きていきます。そこで必要な力とはどのような力なのでしょうか。一つは、どのような変化にも対応できる柔軟性をもった力だと考えられます。その力を具体的に言うと、先述し…

1047 学習者主体の授業でよく使う教師の言葉

学習者主体の授業になると、教師が使う言葉が変わってきます。 例えば、図のような感じです。 これらの言葉は、教師が子どもの前にいる状態から横並びのフラットな状態の時に出る言葉だと考えます。 教師も共同追究者になること。 すると子どもが自然体にな…

1045 「子ども使い」を増やしていくために

問題解決的な学習の各場面で教師と子どもはどう活用しているのかを考えます。 「子ども使い」が増えると、どんどん新しいもの、我々が想像する以上のものを創造していくと感じます。 大切なのは,「子ども使い」を増やし、学習内容を深め、学習方法もより多…

1043 及川平治『分団式動的教育法』

「個別化」の概念や「個別最適な学び」を考えるには、やはり及川平治まで遡るべきです。 『分団式動的教育法』 明治時代の画一化した学級教授を大きく批判した及川です。 及川は次のように述べています。 「教師が教えたから児童の知能が発展するのではなく…

1035 通常の一斉授業と自由度の高い自己決定的な授業

年間、通常の一斉授業はおよそ8割、自由度の高い自己決定的な授業は2割といったところでしょうか。 通常の一斉授業と自己決定的な授業、どちらが大切かというものではなく、どちらも大切です。 例えば、下向きの矢印のように、8割の一斉授業の中で見方・考え…

1034 「個別」概念の歴史的展開

それぞれを詳細に見ていくと、とってもおもしろいです。

1021 空間のもつ教育力

アメリカの知覚心理学者であるジェームズ・J・ギブソンが1950年代にafford(与える、提供する)を名詞化した造語に「アフォーダンス」という言葉があります。 『アフォーダンスー新しい認知の理論』の中では、「環境が動物に与え、提供している意味や価値」…

1020 個別化・個性化を支える条件

岐阜県池田町立池田小学校が著した『指導の個別化・学習の個性化―地域社会に支えられた学校―』という書籍があります。 本書は、教育の個別化・個性化を日常の具体的な実践を通して学校と地域が一体となって求め続けた7年間の詳細な記録です。 本書の「はじめ…

1019 学習環境はよりよい小宇宙

『学習環境づくりと学習材の開発』の中で「学習環境はよりよい小宇宙となるべきである」と表現しているように、学習環境とは、創造的で探究的な価値のある物的・人的環境のことを言います。 同書で次のように述べられています。 「学習環境というと、私たち…