社会のタネ

社会科を中心に、アートや旅の話などもあれこれと。

指導技術

616 子どもと教師にとっての社会科ノート

【子どもにとっての社会科ノート】 子どもにとっての社会科ノートはどのような機能を果たすのでしょうか。 以下の6点が考えられます。 1 記録のためのツール 2 思考を深めるためのツール 3 学びをふり返るためのツール 4 書く力を伸ばすためのツール 5…

615 ノート指導

新学期に向けて役に立ちそうなものを投稿しています。 今回は、ノート指導についてです。 「どのようにノート指導をしたらいいのかが難しい」という声もよく聞きます。 『ステップ解説 社会科授業のつくり方』の中では、次の「社会科ノートづくり10ヶ条」…

573 豊かな発言

豊かな発言内容にするために、日常の経験を挟むことが重要です。

508 問題を発見すること

木下竹二氏(1972)は、『学習原論』の中で、 「元来疑問は教師が提出するのは主でなくて学習者が提出することを主とせねばならぬ」 「学習者は、疑問をもって学習を開始し、疑問を持って学習を閉じる」 と述べています。 このように、疑問、つまり「問い」を…

492 学習問題と個々の「問い」

全員で解決するべき学習問題が設けられたとしても、その学習問題がそれぞれの子どもが追究したい「問い」と結びつかないことがあります。 そのような時、子どもの学習に対する意欲は一気に下がってしまいます。 学習問題を立てることが重要なのではなく、学…

479 子どもの教科書活用の視点      

子どもたちが教科書を活用する際の視点として以下の4点が考えられます。 ① 興味関心や「問い」を引き出す ② 学び方を取り出す ③ 自分の考えの理由づけをする ④ まとめや表現活動の参考にする ①興味関心や「問い」を引き出す 教科書の各単元末には「広げる」…

475 教科書活用の留意点

溝上泰氏(1980)は、教科書を十分に活用し、授業に生かし、社会科のねらいを効果的に達成するための留意点として以下の4点を挙げています。 ① 社会科の教科書の性格の理解 ② 何のために教科書を使うのか ③ だれが教科書を活用するのか ④ どのような場面で教…

468 異学年間における知識の適用

学年が違っても適用できる学習はありますが、学年をまたいでいるため、この場合の適用は非常に起こりにくいと考えられます。 教師が系統的に適用できる場面を把握しておく必要があります。 例えば4年生の「ごみのゆくえ」の学習で、子どもたちは廃棄物の適…

458 「学習内容」と「学習方法」を分けて単元をふり返る

【ふり返る】 ロイロで単元のふり返りをしています。 「学習内容のふり返り」と「学習方法のふり返り」です。 このような形でふり返るのははじめてなので、ある程度視点を与えました。 いずれ、これらの視点も自分たちでつくって学びを進めてほしいものです…

444 思考を促す効果的な発問

意図的に使用したいものです。

430 新しい形でいろいろと模索すること

一人一台iPadが実現し、様々な授業の形を模索しています。 今回の単元の学び方を今までとガラッと変えました。 学習問題を立て、それを解決するために情報を集め、整理・分析し、他者に発信して最後にふり返る。 探究的な感じでやっています。 びっくりした…

427 まとめの活動例

まとめの活動例です。 単元のゴールがはっきりしていれば、子どもたちの学び方も変わってきます。

422 予想することの意味

社会科授業において「予想」。 何のために子どもたちに予想させているのか意識したいものです。

420 社会科の発問に関係する書籍

社会科の「発問」に関係する書籍を年代順に並べて表にしました。 1980年代〜1990年代は社会科発問に特化した書籍が多く出版されていますが、最近は意外と少ないことに気づきました。 文献にあたりながら、これから「社会科における発問」について整理してい…

417 比較でまとめる

3 比較でまとめる 比較を中心にまとめの活動を行うこともできます。 例えば右のものは「パンフレットづくり」。 よくあるまとめの活動の形だと思います。 その他、新聞にしたり、模造紙にまとめたり…様々な形があります。 大切なことは、何のためにまとめの…

416 マクロな比較

【マクロな比較】 「マクロな比較」は概念的知識同士の比較です。 概念的知識をより豊かにするための比較です。 5年生の「さまざまな土地のくらし」の単元で、低い土地と高い土地を比較します。 比較することで、相違点と共通点が見つかります。 下のノート…

415 ミクロな比較

社会科授業における比較として、「概念的知識を獲得するための比較」と「概念等に関わる知識を豊かにするための比較」を考えています。 それぞれ、「ミクロな比較」「マクロな比較」と呼ぶことにします。 【ミクロな比較】 「ミクロな比較」は目に見える具体…

413 比較を通して「比較級的な考え方」を捉える

〈比較を通して「比較級的な考え方」を捉える〉 比較には、「比較級的な考え方」もあります。 例えば、工業は、農林水産業の仕事に比べると「比較的」(わりあい)自然の制約を受けないですむということなどです。 具体的な事例で説明します。 5年生「工業…

412 「比較」を通して特殊と一般を把握する

〈「比較」を通して特殊と一般を把握する〉 特殊性と一般性の把握も、全体と部分の比較思考を通してはじめて可能になります。 5年生「水産業のさかんな地域」の学習を例に挙げます。 次の表のように単元を構想しました。 特殊な事例として、兵庫県姫路市坊…

411 「比較」を通して事象の本質を見る

〈「比較」を通して事象の本質を見る〉 比較をすることでそれぞれの物事の本質が見えてくるようになります。 上図をご覧ください。 よくされる比較は①の低い土地と高い土地のように、特徴ある土地同士でしょう。 しかし、実際の授業では、低い土地か高い土地…

410 「比較」を通して問題を追究する

〈「比較」を通して問題を追究する〉 問題を追究するときに一方の見方のみで考えることは望ましいとは言えません。 Aの立場、Bの立場で対象を見ることでより客観的に事象や問題を捉えることができます。 4年生「県内の特色ある地域のくらし」の単元を例に挙…

409 「比較」を通して問題を発見する

〈「比較」を通して問題を発見する〉 洪水を繰り返していた海津市の写真と、「自然の楽園」と呼ばれている現在の海津市の写真です。 状況に大きな差があるので、この二つが大きく変化している事実は捉えやすいです 。 過去の写真→現在の写真を順番に提示して…

408 「比較」とは

昨日の読書会で「比較」について話題になりました。 社会科において最も多く使用される思考法の一つとして「比較」が挙げられるでしょう。 私自身、授業の中で意図的に比較を行います。 以前にこのようなことも書いていました。 yohhoi.hatenablog.com 今回…

407 適用するべきものを明示的に強調する

教師の価値づけ 子供が適用を意識するようになるには、教師の価値づけが必要です。 子どもたちが 「これって、前と同じで…」 「きっと〜ではないかな…」 と発言することがあります。 適用する眼が育ってきている瞬間である。 その時に、 「今の見方いいです…

406 スパイラル化

yohhoi.hatenablog.com 以前、上記のような内容を書きました。 適用させる機会を意図的につくる必要があります。 つまり、重複の意識をもち、教師が意図的に重ねさせるスパイラル化することが大切です。 5年生「低い土地」の学習、海津市(低い土地)を例に…

396 「思考・判断・表現」の評価は

「思考・判断・表現」の評価テストをつくる時に考えられるポイントです。 例えば、 などです。 実際に作成した問題を列挙していけば、色んな傾向が見えてきそうです。

391 「問いと答えの距離」と発問

昨日は読書会で片上宗二氏の書籍『社会科授業の改革と展望』を読み合っていました。 氏は、 「問いと答えの短い授業」 「追求し続けられない授業」 「わからなさを残さない授業」 が多くなっているという指摘をされていました。(1985年当時) 「問いと答え…

381 評価テスト作成のヒント

以前、このようなことを書きました。 yohhoi.hatenablog.com もう少し詳しく見ていこうと思い、この本を読んでいました。 橋本氏の「理解」に対する捉え方がヒントになるのではと思っています。 つまり、「関係をつかむ」ための評価テストを適宜作成していく…

371 学習の複線化

「学習の伏線化」=「子どもの多様な学び方に対応すること」「子ども自身が教材や活動を選択しながら学習に取り組むこと」です。 子どもの多様な学びに応えるために学習を複線化させることは大切です。 その前提となる切実感や調べたりまとめたりする技能も…

370 発問の分類

発問の類型は様々ありますが、ここでは以下のように大きく3つに整理しました。 知るための発問 …「どのようになっているか」と問いかけ、情報収集、読み取り、情報発信をする社会を知るための発問 分かるための発問 …「なぜか、特色は何か」と問いかけ、事…